2017年12月17日

【中】「幽霊担保」と「陰陽」不動産取引が中国の信用バブルをいかに壊すか その1 Tyler Durden Dec 5, 2017


 またぞろ日本財界の対中投資団が大挙訪れたと言う。商売だから儲かりそうなら赴くは当然ながら、悪い話が多々聞こえる中、例えば従業員の不当逮捕拘禁といった事態について、何も考えないだろうか。或いは民間企業に共産党組織を介入させる、それを嫌ってドイツ系企業は撤退を考えているのにだ。日本人の中国大丈夫論者は依然進軍ラッパ高らかだが、大手企業ですら粉飾の多さを指摘される彼の地で何を信じて進むのか。公表数字と異なり、世界一の借金ダルマ、不良債権の山とも指摘されている。しかも失敗しても撤退が容易でなく、夜逃げするしかないと言う。また成功すれば、中国から逃げ出せなくなり、合弁相手の中国企業が乗っ取りを図る事例が漏れ聞こえてくる。

 生産基地としての中国は終わった、着眼点は国内消費市場だが、経済全体が危うい均衡の上に揺れている印象が強く、国・企業ともに借金返済が滞るおそれもある。ドル不足で契約金支払いが大幅遅延するとも聞く。進出よりは業績好調のうちに企業を高く売り抜けて撤退するのが賢いと思っている。という訳で、表記を採り上げたい。
《骨子》
1。2007−08年危機からの一つの教訓は、金融市場参加者の広大な多数派が、一般大衆を決して意に介せず、危機が進行中になるまで、サブプライム・モーゲージについてよく知らなかった。今でも、repo、2007年8月9日からのLIBORとFed Funds間の多様化それにユーロドルの流動性の多くの理解を多数者が持つかどうか、我々は疑う。類似した形で、中国のバブルが破裂するとき、「幽霊担保」や「陰陽」不動産契約をも多数派が知っているだろうかと我々は疑う。

2。2007−08年危機からの二つ目の教訓は、膨大な量のテコを支える担保物の価値が下がるに連れて、利ざや要求の上昇が売りの下落旋回の滝となった波に繋がったことだ。三つ目の教訓は同じサブプライム・モーゲージ債券を1回だけでなく再度下見する実践が信用バブルの最も脆弱な部分を支える担保が実在しないことを意味した。それはただ価格下落と利ざや要求とが明らかになっただけだ。殆どの人々は、価格が上昇し続ける限り、強気市場がそんな脆い基盤に築かれたと悟らなかった。

3。四つ目の教訓はバブルが真に画期的な配合に達するには、重要な金融機関、特に銀行が無視的な態度で振る舞い、総じて増大するリスクを無視せねばならなかった。

4。2007−08年危機からのこれら警告徴候の各々が今中国の不動産市場に実在するーそして他の金融システムの部分でもー棒1…下落する価格が売りの滝のような波に繋がる。しかしながら、我々が説明するだろう通り、それは今から数ヶ月の問題にすぎないと我々は考える。

5。我々は特記すべきだ、即ち中国のバブルが結果的に不十分な担保の「ブラック・ホール」によって掘り崩されるだろうという命題が数ヶ年にわたって我々が展開してきたものだ。我々の悟ったものは不十分な担保が中国経済における正常な営業活動以外の何物でもないということだ。それは商品見合い貸付金、不動産投機或いは富管理商品(WMPs)部門の償還金管理の何れに漢連しようとも問題でない。

6。世界的な関心を受けたこの慣行の最初の徴候は2014年に中国で3番目に大きい港、青島の担保詐欺で明るみに出た。そしてそれが突然隠蔽されて停止する前、別の港蓬莱へと広がった。同じ動と鉄鋼の在庫を国有Citic Resources(中信资源控股有限公司)及びシティ、スタンダードチャータードその他を含む様々な銀行からの資金調達用担保として誓約していたことが無数の借り手について判明した。

7。スキャンダル発生後間もなく、メディアの関心が薄れ始めた。解説子がそれは修復される或いは他の問題で引き裂かれたの孰れかと想定されたからだ。しかしながら、それは修復されず先月最初の大きな公開発表された損失で衝撃的な記憶喚起を我々はした。ED&F Manは売却及び買い戻し金融取引でオーストラリアのANZ銀行と香港本社の貿易会社2社との間で仲介行為をして8千万ドルの打撃を受けた。取引はアジアにあるグレンコール所有倉庫に蓄えられたニッケル約3億ドルの貯蔵受領書に裏打ちされた。問題は倉庫の貯蔵書が偽物だったことだ。

8。驚いたことは、中国の「幽霊担保」から最初の深刻な打撃が現れるまで3年超かかったことだ。さもなければ、ことによると違うかもしれない。一般的な価格上昇時期にあって、誓約された担保がこれまで実在するかどうか、どんな取引業社もわざわざ手間をかけて検証するなぞ殆どいなかったのかも。問題が出現するときは価格が下落する時だ。何故なら中国のバブル機械のお陰で、それがこれまで問題にならなかったからだ。

9。2017年6月、我々は好みのロイターズ記者で中国の担保ブラックホールの法医学的調査者たるEngen Thamによる或る記事「幽霊担保が中国の債務を負った銀行業システム中で貸付金に付き纏う」を議論した。以下にThamの印象的な記事の少数の断片がある。

10。1人の弁護士曰く、自分は同じ積荷の鉄鋼が10社の貸し手の貸付金を担保するために使われていたのを発見した。

11。銀行員の大半が言う。貸し付け係が担保の質を黙認し知っての上でいかがわしく且つ詐欺的さえある書類を受領すれば、キックバックが蔓延していた。2人の銀行家が言った、貸付金の承認を円滑にすべく彼ら自身賄賂を受け取っていた。

12。全体として銀行員30人のうち23人が深刻な問題として幽霊担保の実在を述べ、中国経済が減速するに連れもっと多くの実例が生じると見込んだ。インタビューされた銀行員は国家最大の貸し手の幾つかを含む中国にある13銀行からだ。

13。…詐欺的担保は「巨大な問題だ」とViolet Ho、クロールで中国圏捜査及び論争執行の上級取締役部長たる共同代表が言った。そこは大陸における企業捜査を実施する。「また皆さんは屡々、担保周りの書類作りが胡散臭いかもしれないと見る、そして銀行の貸し付け係が知り、仲介者が知り、商品所有者が知るーだからそれは本質的にポンチ枠組みなのだ」。(止め)
【その2へ続く】




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2017年12月15日

ビデオ)ドル覇権の終焉 ロン・ポール




 英語だが気張って挑戦してほしい。
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2017年12月07日

【泰】国王マハー・ワチラロンコン陛下の新内閣へのお言葉 khaosod December 4, 2017


 新国王の政治に関連する言葉は初めて(表記)。
《骨子》
1。軍政議長プラユット・チャンオチャにより開かれた新内閣ー3年余の統治の中で6回目の組閣だーが公式に本日公衆に明らかにされた。首相府前に伝統的団体写真のため集合した時だ。月曜日の式典に先行して、18人の新閣僚が法律の定める通り、宣誓を誓うべく国王陛下の謁見を許された。またそれは、2016年12月2ヶ月前の父の死に従って王位に登った国王ワチラロンコンにとって初めてだった。

2。木曜日、ドゥシット宮殿で行われた謁見で、同君主がこれまでの統治のなかで最も目立つ公開演説を賜った。それを用いて新内閣に国家の3つの最高制度※、即ち国民、宗教及び君主のために働けと促した。
※注)ラック・タイ(タイ国の基礎)として定式化されているもの。

3。以下は国王演説の非公式英訳だ。
「朕はこの機会を用いて諸君の宣誓した義務を果たす諸君の強い肉体と精神それに英知を祝福したい。要するにそれらは、国家安全保障、人民の幸福と安寧、それに国家をいつも保護してきた3つの聖なる制度と並んで長い歴史と文化を持つ我が国の評判と文化のことだ。

4。「仕事上、諸君は当然に諸問題、困難及び過誤に遭遇するだろう。しかし、諸君が精神及び良き貢献と並んで知恵を用いるなら、起こるかもしれないいかな困難、過誤及び障害物をも克服する方法が分かるだろう。何故なら公衆の幸福と国歌及び国民の安全保障がタイ国にとって重要だからだ。

5。「数多の仕事の仕方がある、国民、国家及び国家の最高制度に仕える貢献と決意とが重要だ。国民は自信と安寧が欲しい、さすれば国民は喜んで正しい方向に歩む。それ故、内閣は我々の国家を運営し、護持し保護する義務を持つ。

6。「朕は故国王プーミポン陛下のために考えを分かち合いたい。彼は多くの教示を与え、多くの実践を見せた。諸君が彼の仕事や望みを学べるなら、国が陛下の望みを継承する良き方法だろう。国民もまたそれを見たいと確信する。朕はすべての良き幸運を諸君に与えたい」。(止め)
***
 取り敢えず、プーミポン国王の路線を継承するとの発言だ。前国王の残影が色濃い間、独自色を出すのは難しいし危険でもある。戴冠式、新しい妃の認知(結婚式になるのか別の様式かは不明)を無難にこなさねばならない。不敬罪のため公然とは語られぬものの密やかな口コミが輿論を形成し、忠誠心を左右する。***タイ国ではこれ以上語れない。
ラベル:軍政 内閣 国王
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2017年12月04日

【米】トランプ外交の無為 Prachatai 21/11/2017


 トランプ大統領のアジア歴訪外交がタイ国からは無為に見えたとする表記。言い方を変えれば、トランプにアジア政策がなく、人権なぞ無関心になるだろう。
《骨子》
1。大統領トランプが丁度中国に行ったばかりだ。

2。彼の到着直前、台湾人NGO職員Lee Ming-chehの裁判が湖南省にある岳陽市中級人民法院からオンラインで流れた。3月19日、澳門から国境を越えた時、Leeが逮捕されていた。それから彼は中国の司法システムたる収容所へと姿を消した。新しい外国NGO管理法の下「国家権力転覆」の廉の裁判前に6ヶ月間姿を見られていなかった。彼の犯罪は中国における西欧型民主主義価値観及び多党制の促進のようだ。裁判で彼は疲れて見え、彼の「自白」は準備された原稿からのようだった。

3。トランプは習近平との「大いなる化学」に熱心だった。だが彼はLee Ming-chehについて語らなかった。
***
4。トランプが中国に到着する直前、11月3日、Huang Qi は弁護士に獄吏が見ている中、四川省綿陽市拘留センターで他の拘留者に叩きのめされたと告げた。Huang Qi 夫妻が中国での陳情者抗議を記録する64Tianwangウエブサイトを見つけた。

5。中国での陳情者は封建時代に遡る救済用の「陳情」役人へのメカニズムを使う苦境或いは不平を持つ人々だ。そういう人々が数百万人おり、地元当局から喜びを得られない数万人が陳情のため北京にやって来る。多くが妨害され、拒まれ或いはその悶着のために「暗い牢獄」に投げ込まれたりさえする。

6。64 Tianwangは市民ジャーナリストのネットワークに依存する、習近平が首席になって以来、内100人超が尋問のために引っ張られたり拘禁されてきている。昨年11月Huang Qiが「国家機密漏洩」で逮捕された時、その年拘禁されたのが3度目だった。ほぼ1ヶ月間、当局は彼の居場所を言おうとせず、彼が弁護士との最初の面会を許されたのはやっと7月になってからだ。

7。トランプが習近平を「とても特別な男」と呼んだ。だが彼はHuang Qiに言及しなかった。
***
8。トランプが中国に着くずっと前、2015年7月に人権弁護士Wang Quanzhangが逮捕された、さもなくば寧ろ失踪させられた。「国家権力転覆」即ち国家が弁護して貰いたくない人々の弁護の咎でだ。そして法輪功参加者のような明白な犯罪者のために行動する何人も裁判なしで監禁されるよう求めていると考える者がいるかもしれない。

9。だがそれは、彼の妻Li Wenzuが自宅逮捕と厳重な監視下に置かれる理由を説明しないだろう。「米大統領が街にいる」からと玄関先の警備員が彼女に教えた。

10。トランプ曰く。習近平に「信じがたいほど暖かい」感情を抱いた。併しWang Quanzhangについて語るほど暖かくなかった。

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11。トランプが中国に到着する1ヶ月前の10月9日、60歳の人権弁護士Li Yuhanが拾い上げられ、警察署に連行され、少々殴打された。それから1ヶ月間所在も理由も公式の説明なしに拘禁された。警察が彼女に告げた、「若し死ねば、お前の老齢が正当な説明になるかもしれない」。トランプの去った直後、「喧嘩を採り上げ悶着を挑発する」廉で彼女が拘禁されていると家族に知らされた。

12。トランプは習近平に対し「大いなる敬意」を表明した。併し彼はLi Yuhan事件を無視した。

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13。トランプ到着へと助走する数ヶ月のうちに、ウイグル人権活動家レビヤ・カデルの家族約30人が拘禁された。公共のラジオ及びテレビの番組視聴を拒むか、「異常な」ヒゲを蓄えるか、単にあまりにウイグル的かの者は強制的に中国の法と政策とを学ばされる「原理主義防止センター」へと送られる「脱極論主義化(De-extremification)規制」の下、彼らが拘禁されていると考えられる。

14。レビヤ・カデル自身は拘禁されなかった。彼女は1999年から2005年迄いたが、今は米国在で中国の脱極論主義化させる者(de-extremificators)の腕の外だ。トランプは習近平を「高く尊敬される」と褒めた。だが彼はウイグル事件を持ち出さなかった。

***
15。11月4日、韓国在のLee Tae-wonが電話で妻と話していた。だが会話は警察が妻Lee Su-jungと4歳の息子を逮捕するような物音で中断された。Lee Tae-wonは元来北朝鮮出身だが、脱走し、妻がついてこようと努めていた。彼女は遠く瀋陽まで逮捕される前にたどり着いていた。

16。中国人が脱北者に普通やることをすれば、彼女は国境を越えて送還されるだろうし、我々はその時起こることをいつも通り知らない。許可なく北朝鮮を去ることか既に犯罪で、他の者は投獄され、強制労働を宣告され、拷問され、そして幾つかの件では処刑されてきた。

17。トランプは習近平と2時間の晩餐をしたが、替えの言ったことは「素晴らしい」だった。でもLee Su-jungと彼女の息子のことに触れなかった。

***
18。トランプが中国に到着する直前、Dong Guangping一家は自分が最早重慶市第2拘留センター内部にいないことに気づいた。彼を重慶市南方拘留センターへ移すのに2週間かかった。これは重要だ、何故なら基礎的衛生用品やより良い食事を買うのに外部の手助けなしでは、牢獄生活は耐えられないものに近い可能性があるからだ。

19。Dong Guangpingの事例は興味深い、彼が難民と認定されカナダでの急速な再定着が認められた時、彼が中国外にいたからだ。だが2015年10月、新しい自宅へと飛ぶ予定の直前、彼が謎の失踪をし、ただ再び登場するのが中国だったことだ。

20。彼が失踪したのはタイ国内移民拘留室からだった。首相プラユット・チャンオチャの軍政曰く、彼が難民だったと知らなかった。UNHCRは司法省、移民局、外務省及び国家安全保障評議会宛に正確にそのことを告げるべく手紙を書いていた。だから勿論彼らは知らなかった。

21。トランプが中国を去りながら述べた。「彼(習近平)及び鵬利元夫人とご一緒できて素晴らしかった」。だが彼はDong Guangpingへの言及を省いた。そしてAPECに着いた時、彼はそれを首相プラユットにも持ち出さなかった。

22。彼はそれからフィリピンで大統領ドゥテルテと人権についてより多くを語らなかった。(人権)
***
 トランプには「取引」以外興味なしなのかもしれない。人権も民主主義も用無しなのか。凡ゆることが「取引」に帰結するなら、皆がそう思うなら、指導力ある超大国と米国を思いはしない。空手形に近い「23兆円」の中国のお買い上げで満足なら何をか言わんやだ。中国に丸め込まれたのか、それとも演技か。真相は分からないが、米国が人権や民主主義の旗手というイメージは消失しただろう。
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2017年12月03日

【露・米・鮮】ドゥーマ(国会)指導者:ロシアを立会人に北朝鮮が米国と交渉の用意 EIRNS Dec. 1, 2017


 はてさて、沈黙のロシアが動き出した。米中露の力相撲が始まる。
《骨子》
1。国家ドゥーマ、ロシア連邦議会の二院のうち下院のヴィタリー・パシンによれば、「北朝鮮は第三者たるロシアの参加とともに米国との交渉実施を現在準備中だ」とタス通信に告げ、11月27日ー12月1日のロシア議会使節団と北朝鮮指導部間の話し合い結果を説明した。

2。北朝鮮がミサイル試験を続けている問題に言及して、パシン曰く、「北朝鮮代表によれば、彼らは已を得ず米国からのどんな攻撃にも十分対処できる能力、アメリカのどこの領土でも攻撃できる能力を誇示した。これは北朝鮮による9月15日に実現した最後のもの以来初のミサイル発射だ。あの時以来、平壌は米国からの相互的歩み寄りを待って75日間グッジ的挑発を控えてきた。だが、途中で北朝鮮との会合に代えて、米国は大規模な驚愕的軍事演習を発表した」。

3。パシン曰く、「我々は紛争の段階的激化に反対で交渉を通じた問題の平和的解決に賛成だ。曰く、我々は同問題に係る大統領及び外務省の立場を全面的に支持する」。パシンは、北朝鮮議会の正体で平壌を訪れた調整者、カズベク・タイサイェフ率いるロシア法律案者使節団の一員だった。

4。中国外務省の報道官Geng Shuangが今日述べた。中国は朝鮮半島危機解決の全球的努力を呼びかけてきた。「中露は朝鮮半島問題に関して共通の立場で、相互接触を維持している。両国とも問題の平和的解決の発議で合致する。現在の状況方抜け出す道を発見するかもしれない、明確で理解可能なプロジェクトを進める。我々の希望は関係者全員が真摯で前向きな立場をとり、可能な限り速やかに交渉卓に戻るために朝鮮半島での緊張を緩和する努力を積み上げることだ」。

5。またGengは、北朝鮮が「中露提案の、紛争の段階的緩和を目的とした発議の重要性を全面的に理解している」と述べた。(止め)
***
 この提案での当事者は米中露鮮で、日韓は蚊帳の外のようだ。日韓を含めた過去の六者協議は休眠中だから、その二の舞を避けるのかもしれない。北朝鮮の核放棄は極めて難しかろうから、米中露三国が北朝鮮の核活動を監視するにせよ、やがてそれが形骸化すれば、日本にとっての潜在的脅威が現実化しかねない。
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2017年11月29日

【転載】北朝鮮、ICBMを日本海に飛ばしたが 宮崎正弘の国際ニュース・早読み


 「首相官邸の発表によると、発射は午前3時18分ごろ。北朝鮮西岸より弾道ミサイル1発が発射され、4時11分ごろEEZ内に落下したもようだとしている」(ブルームバーグ)。明確に国益侵犯だ。宮崎正弘の意見を見ておこう。
【転載開始】
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)11月29日(水曜日)弐
         通巻第5528号   
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 北朝鮮、ICBMを日本海に飛ばしたが
  新型か「火星型」は不明。ロフテッド軌道。4000キロを「遙かに超えた」
***********************

 2017年11月29日午前3時18分。北はまたまた新型のICBMを打ち上げ、400キロをこえる上空から日本海のEEZ領海に落下した。
 打ち上げから一時間余、小野寺防衛相は5時に防衛庁で記者会見し、六時前に安倍首相が官邸で記者会見している。

 この対応の迅速さをみれば、前夜から打ち上げ予測が確実であったことが分かる。
 前夜、ルクセンブルグ大公との夕食会を終え、首相はそのまま官邸に宿泊していることからも、万全の対応態勢にあった。

 他方、中国は北朝鮮国境を守備する北部戦区で大規模な軍事演習がなされ、零下17度の極寒状況のある内蒙古省でも、冬の軍事作戦を想定した訓練が行われ、また丹東から北朝鮮の新義州にかかる橋梁を「工事」のため一時閉鎖する措置をとるとした。

 日本時間午前六時ごろ、トランプ大統領が記者会見し、「制裁を最大につよめていく方針に変わらない。この状況にわれわれは対応している」と語気強く語った。

 これで日米中の即応体制は観測できるが、対応は記者会見だけであり、日本の防衛態勢の能力向上など、肝腎の話は何も出ていない。これで「万全の態勢ができている」というのは耳の聞き違いかと思った。
       □◇▽み◎□◇◎や△□◇ざ□▽◎き◇□◎ 
【転載終了】 
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2017年11月22日

【米】戦争、核戦争と法律 George Friedman Nov. 20, 2017


 仮にトランプ大統領が核攻撃を命じたにせよそれが違法なら軍は従わなくていい、と言う。対北朝鮮核攻撃があるかもしれない状況下、これはアメリカの行動を占うに重大な疑問だ。表記は上院での質疑の模様。副題は「上院議員は正しい疑念を質ねているが間違った人々についてだ」。
《骨子》
1。米上院が先週、核兵器使用の大統領権限に関する公聴会を開いた。同公聴会の切っ掛けは北朝鮮状況と大統領ドナルド・トランプが北朝鮮に対して仮借ない核攻撃を打ち出すかもしれないとの一部にある恐れだ。上院議員たちの尋ねていた質問はどんな大統領権限が単独で核戦争発動できるかだった。

2。これは長く炎上してきている質問だが、数十年にわたり意図的に無視されてきたものだ。だがこの質問は核兵器使用だけでなく議会承認なき全ての類の戦争を発動する大統領権限にも関連する。憲法は、大統領が武力の最高司令官だと述べる。また議会には戦争布告の権限があると言う。大統領は軍司令部の中にいる、しかしながら、戦争に赴く権限は議会に残る。

3。でも米国史を通じて、大統領は軍事衝突、特に些少なものの発動を自分で行ってきた。そして第2次世界大戦以来、これが大きな軍事衝突にさえ拡張されてきた。この時期、米国は正式な宣戦布告ー議会により承認されねばならないーなしで幾つかの軍事衝突に従事してきた。この正式な布告なしなら、議会承認は不必要だ。米国が宣戦布告なしで戦った最初の大きな戦争は朝鮮だった。大統領ハリー・トルーマンは同戦争への米国従事が国連により授権された警察行動だと言い争った。米国が国連に加盟したのは議会により批准された条約によるものだった。それ故、彼が言いたてた、軍事行動に授権する国連への参加合意によって朝鮮での戦争に従事することを議会が承認したと。

4。その理屈は私には少々曲がりくねって見える、だが司法界と下院がそれを受諾した。これが国連により授権されない宣言なし戦争への米国従事に扉を開いた。ヴェトナムが戦われたのは宣戦布告なしだった。尤もトンキン湾事件後議会は大統領リンドン・ジョンソンが米国関与への議会の授権と解釈した決議を通した。同決議は東南アジアで米軍を保護するのに必要ないかなる手段の使用を大統領に授権した(トンキン湾決議前に米軍が同地域に派遣されており戦闘に従事していたことが注意されるべきだ)。加えて、アフガン戦争、イラク戦争、或いはリビアからシリア、ニジェールなど近年戦われてきたどんな小規模戦争でも宣戦布告されなかった。

5。これら作戦全部における論争は憲法が宣戦布告要件に関して曖昧であり、最高司令官たる大統領の地位が戦争遂行権限を与えることだった。これら作戦用予算の議会承認で十分なことだ。大統領たちは宣戦布告を欲しなかった、何故なら彼らは公衆に些細な介入を戦争と考えさせたくなかったからだ。ジョンソンは政治的理由で彼がしていることの重大性を極小化したかった。大統領ジョージ・W・ブッシュがアフガニスタン侵略を決した時には、宣戦布告が時代遅れに見えた。裁判所はこれを政府のほかの二部門間の政治的事柄と見なした。下院は特権である宣戦布告の投票を要求しなかった。そして公衆はそれを受諾したように見えた。

6。核兵器が状況の複雑性に加わった。冷戦中、ソヴェト・ミサイルが米国に着弾する30分超前の警告などあり得なかったかもしれない。だから宣戦布告は不可能だった。大統領が予防的攻撃をせねばならぬと感じるなら、最初に議会に行くことが明瞭に驚愕要素を除去するかもしれない。大統領はそれ故に核攻撃への対応或いは攻撃の始動の唯一権限を持った。キューバ・ミサイル危機の間、ソヴェト意図についてのインテルに必然的に依存していたかもしれない核攻撃を発動するのに議会の授権を大統領は求めなかった。

7。大統領は第2次大戦以来、裁量で部隊を戦闘に送り意のままに核兵器を使う実際上の権限を持ってきた。先週の議会審問は上院議員が議会に問われるべき質問を軍人に尋ねていたという面で奇妙だった。彼らは将軍たちに大統領により与えられる違法な命令に従うかと尋ねた。軍事的に行動する大統領の決定が違法かもしれないことを意味した。そしてこれが別の重要な疑問を提起した。大統領により命じられたどんな行動が違法と考察されるかもしれないのか。何が合法で何がそうでないのかを定義するのは将軍たちのではなく議会の役割であるべきだ。

8。彼らが対処している状況は70年を超えてそのままだが、議会は一貫して黙って先例を次々作ってきた。これは戦争について決定をなすドナルド・トランプの適格性についての疑念でなく、寧ろ戦闘従事の前提要件たる宣戦布告への議会固執の欠如についてだ。核戦争の場合、議会指導者たちは核兵器が使われるかもしれないことを知らされるべきで、これら指導者たちがそうした兵器発射に授権しなければならないことを議会が要求したかもしれない。

9。何であれ、公聴会は第2次大戦以来大統領が回線の議会責任を奪ってきた現実問題を避けている。即ち、別の言い方なら、議会がその責任を放棄してきている。この点で、大統領は意のままに軍事行動できるという長年の慣行になった。そして軍隊はどんな放擲命令でも最高司令官に服従せねばならない。最高司令官としての大統領命令が、戦争犯罪でもないのに、違法たり得ると見るのは困難だ。北朝鮮の核施設を攻撃するのは戦争犯罪か。議会はその疑問に答えるべきだ。

10。開戦に向かう際のその役割を回避或いは極小化するために議会が採用してきた全戦略は誰が核攻撃を命令して良いのかという狭い疑問から発する。憲法は特定して宣戦布告を述べる、そしてこれらの布告には単なる決議に欠如する権限と間違いようのない重大性がある。併し、その時、決議と核戦争への責任回避に含まれる曖昧性を享受してきた。今の同主題への関心は適切だが、戦争責任を大統領に押し付ける議会の願望は公聴会の焦点たるべき問題だ。(止め)
***
 どこの国も政治屋だらけで嫌だねえ。でも自分の意見を率直に言う奴のいるのがアメリカの救いか。
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2017年11月20日

【泰】貧者が益々貧乏になっているタイ国 NATION November 19, 2017


 表面的栄華の裏には膨大な数の貧者がいて、皆が貧乏故の「貧しさの平等」に僅かに慰められている。半分近くの国富を上位1%が占めるこの国はジニ係数で言えば革命が起きてもおかしくない状況だ。とはいえ、外見上ゆったり暮らしているように見えるのは、生活費の低さに加え少なくともこれまでは拡大家族制度による相互扶助のお陰だ。だが産児制限が日本以上に成功したこの国は、少子高齢化の影響でその相互扶助が崩れかかっている一方、それをカバーする社会政策が乏しい。タクシンが選挙に圧勝したのはその貧困をカバーしたからだ。今回軍政はそうした極貧層を対象に福祉カードなるものを考案し実施した。交通費1500バーツ/月、その他生活費補助300バーツ/日を支給するものだ。プーミポン大王の贅を尽くして荘厳された火葬の儀からは窺えないタイ人庶民の暮らしぶりを見てみよう(表記)。「学者曰く、現行の福祉政策は反対効果ありで、富者を益々富ます」。

《骨子》
1。貧者が一層貧しくなっており、一方福祉及び社会事業への政府の政策方式の所為で富者がさらに富んでいる。昨日タマサート大学で開催された市民国家政策に係るセミナーに出席した学者の言だ。

2。公式統計が示すのは、貧者よりも富者が政府の政策からより多くの利益を獲得する向きにある傾向だ。それは貧困と戦う政策意図と鋭い対照をなす、と農業(カセサート)大学経済学教授デカルト・スクムノが言った。

3。デカルトは国家社会開発局からの統計を引いた。それが示したのは貧困線未満の人数が2015−2016年にほぼ20%増加したことだ。

4。2,920バーツ/月未満の所得しかないとして定義される、貧困に暮らす人々が昨年は581万人強いた。「統計から、また我々は貧者の数が上昇中と気づいた。貧者の日常支出、特に食料価格が上昇しているからだ」。

5。「併し他方、彼らの所得がより低くなりつつある、特に農業部門にいる貧者の所得がだ」と彼は自由人民党後援のセミナーで教えた。比較上、デカルトが語った、統計が示したのは「タイ社会の最富裕の人々が…増加した所得を持つ、特に3年前のクー後だ」ということだ。

6。デカルトが警告した。この傾向はタイ社会における深刻な問題を示す。それは明らかに社会における構造的問題と市民国家の政策が状況を一層悪化させていることを見せつける。

7。彼曰く。市民国家システムが社会の最高所得グループを構成する大コングロマリットに、貧者を助ける意図の政府プロジェクトにより貧者にするよりも、ずっと多くの経済的利益の獲得を許した。

8。政策は富者に貧者に付け入る機会を与えている、と言う。

9。別の学者、スラウィット・ワナカイロイ、農業大学農学部教授は間違いを照明するものとして市民国家の農業政策を指摘した。政策はタイ国農業を近代化し農民所得を高める意図だ、と彼は語った。

10。実際上、しかしながら、大農場政策或いは植栽多様性保護法といった数多くの政策及び法律がその代わりに農業部門の大コングロマリットが農民把捉を緊くし彼らに強制的にコングロマリット供給品だけを使わせるのに役立っている。デカルト曰く、福祉は貧者を助けるのにさほど役立たない。政府は今現代史上最大の予算赤字に直面しており、総歳入の23%まで占めている。彼曰く、政府予算はもっと多くの資金を貧者助成に振り向ける代わりに多くの事項で過剰支出している。

11。政府が筆頭に掲げる重要政策の一つが年間所得が毎年100,000バーツ未満の低所得者を助けることだ。

12。社会福祉カード・システムが以前国家福祉を得るため登録していた全国合計1,100万人超のために最近導入された。

13。これらカード保有者は取り分け、政府後援の小売店での必需品購入並びにバンコクのスカイトレイン、地下鉄及びバスに係る無料だが限定的な公共輸送に関して、補助金享受の資格を与えられる。
14。年間30,000バーツ未満の所得者はまた長期的に貧困と取り組む手段としてより良い仕事を獲得する機会増大のために職業訓練を得るだろう。(止め)
***
 軍政はタクシン系政党の政府が評伝獲得手段にポピュリスト政策(代表が高米価維持政策)を取った、と批判し続けているが、現実には程度問題ありだが同種政策を自身も実施した。米だけじゃない、生ゴム(これは自己の支持基盤であるタイ南部生ゴム農家の要求が強かった)、サトウキビにもだ。

 方々前回同様軍事支出をお手盛りし、最近では軍備増強、兵器のお買い物に興じている。ともかく支出チェックがなく(議会はメクラ判装置)、財布の紐がゆるゆるだ(裏には当然腐敗があろうが)。プラXXXには44条の絶対的権力はあるし国家腐敗防止委員会は元々お仲間だ。裁判所も同じと来たら、野放途を止める者がいない。

 今や豊かだった国庫の有り金を使い果たしつつある。勿論、長年の希望だった鉄道整備といった評価できるものもあるのだが。これ以上説明しがたいが、容易に推測できるだろう。
posted by 三間堀 at 17:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【泰】東南アジアの経済ブームに乗るかも知れないタイ国 bloomberg 2017年11月17日


 タクシン政権でタクシノミクス企画立案実施に活躍したソムキットは前回クーでも経済産業担当として活躍し、現在軍政下同じ業務を担っている(尤もプラユットは政権維持に不足と思っているらしい)。タクシン、インラック共に政権を追われたが、タクシノミクスが踏襲されている。にも拘らず、経済成長率という面ではかつての「東南アジアの優等生」から劣等生へと転落して長い。表記はタイ国の停滞感を払う記事だ。
《骨子》
#ブルームバーグの要約
・エコノミストは第3四半期のGDP成長率を3.8%と見る、2013年以来の最良だ。
・輸出増大と観光とで通貨の上昇を乗り切った

#本文
1。東南アジア中に広まった経済ブームが最終的にタイ国へと越境してきた。

2。この10年間近隣諸国に立ち遅れてきた経済が、バーツ上昇があったにせよ、前四半期は4年超のうち最速の調子で成長したと予測される。楽観的になるには理由がある。輸出が二桁%増を記録し、国王プーミポン・アドゥンラヤデートの1年長の服喪期間終了が消費展望を増進するからだ。

3。「我々は益々楽観的になりつつある。輸出の回復が予想よりももっと持続的だからだ」とユージニア・、ヴィクトリーノ、シンガポールにあるオーストラリア&ニュー・ジーランド銀行グループのエコノミストが述べた。「依然として大量の挑戦がある、特に私的投資に「群いる」政府の無能だ。それが本当は経済を再活性化するかもしれない」。
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4。GDPは第3四半期前年比で多分3.8%成長した。9人のエコノミストの中位数評価のブルームバーグ調査による。データによれば、2013年第1四半期以来最速かもしれない。政府が11月20日正式数字を発表するだろう。

5。東南アジア経済はヴェトナム及びフィリピンでの拡大の速まりで成長再上昇を享受している。マレーシア経済は第3四半期3年超のうちで最速の成長した、金曜日にデータが見せつけた。

輸出
6。タイ国の輸出はバーツの強さに見合っていて、9月までの5ヶ月毎に10%超の上昇を記録した。バーツはアジアの最良実績国の中で2017年に8%超上昇した。「輸出における広範な基盤の上昇が強いバーツに拘らず続いてきた」とティム・リーアラファン、スタンダード・チャータード銀行のバンコク本拠のエコノミストが述べた。「バ−ツは財産流入よりも寧ろ健全なマクロ経済的基礎条件により駆動されてきた。そしてこれらは今年の残りの間と2018年、通貨を支持し続ける筈だ」。
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7。政府は今月年末の買い物のために減税を承認して、東武海岸線に沿ったインフラと先進的産業とを築く1.5兆バーツ計画に乗ったばかりだ。タイ国銀行はその鍵たる金利を2015年来の記録的低さに据え置いてきた。

8。タイ国ー2014年以来軍政下にあるーは来年の選挙への途上にあり、展望に不確実性を挿し挟んでいる。一部分析家は成長の高まりを期待するけれども、他の者は政治的分断がもう一度炎上するかもしれないと懸念する。(以上)
***
 選挙後政府の道筋を決める20年!計画(罰則付き)の策定が始まった。激変する世界情勢を読み込むことなど到底できないのに軍政の希望を固定化させる措置だ(国民の参加はない)。土台不能なものと私は思っていて、選挙したところで内閣はこの路線を踏み外せない(つまり軍政の継続)のに、国民はどこまで覚っているか。そして反対運動どころか言論発表さえ禁じられている。独善的に国民から遊離した案が出来上がる。

 合法的に政策を変えさせる機会さえないタイ国民。新憲法の国民投票で賛成したことを大いに悔やむ日がやってくるのは必定だ。
posted by 三間堀 at 11:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月18日

【転載】債務不履行に陥ったベネズエラに中国、露西亜が助け舟 宮崎正弘の国際ニュース・早読み


【転載開始】
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)11月18日(土曜日)弐
          通巻第5509号  
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 債務不履行に陥ったベネズエラに中国、露西亜が助け舟
  沈むボロ舟に手を貸して、自ら債権を放棄するという無謀さも政治的配慮から
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 週初、筆者はカンボジアにいたが、プノンペンの空港のラウンジに置いてある『ファイナンシャル・タイムズ』(11月16日付け)を見たら、「ベネズエラ、債務不履行の危機」と大見出しが踊っていた。
小誌が昨年から予測していた事態で、とりたてての衝撃はないのだが、最大の債権者である中国がどうするのか、というポイントに関心があった。

 ベネズエラの対外債務は650億ドルとされ、このうち、判明しているだけでも420億ドルは中国が貸与した金額である。
420億ドルは邦貨換算で4兆7500億円弱、日本の防衛費の90%程度に匹敵するから、不良債権となれば中国の損出は巨大になるだろう。

 在米華字紙の『多維新聞』(11月18日)が「その後」を伝えている。
ロシアは償還期限が来た31億5000万ドルの返済延長に応じた。六年間返済を猶予し、その後、十年で返済という条件だという。

 ロシアの言い分は「トランプがベネズエラを制裁した結果であり、ロシアは米国の『インド・太平洋』戦略に対応するためにも、友好国の破産を放置できないからだ」と同紙は分析している。

 中国も返済繰り延べに応じる姿勢にある。
しかしながら、当面、返済期限の迫っている額が230億ドルと、ロシアの八倍に達しており、具体的な救済策をまだ発表していない。

 というのも、先週のトランプ訪中で米中協力関係を謳い、「北朝鮮制裁の徹底」を約束したばかりの習近平にとって、『反米、トランプのラテンアメリカのアメリカ化阻止』を獅子吼するマドゥロ政権に、債務減免、利子返済繰り延べなどの条件をすぐには提示出来ないからだ。

 ロシアは産油国であり、ベネズエラから原油輸入の必要がない。しかしベネズエラ原油代金の先払いというかたちで融資をしてきたのだ。それもこれは、嘗てのキューバのように中南米に政治的拠点を必要としているためである。


 ▼中国の中南米重視戦略はトランプの「インド太平洋」戦略といずれ衝突

 他方、中国は原油輸入国であり、ベネズエラ重視は、原油供給元としての重要性が優先事項。なにしろ一日900万バーレルを輸入し、年間の支払いは1500億ドル。同時にベネズエラの石油鉱区の開発権も抑え、強気の投資を繰り返してきた。
原油価格が1バーレル=100ドルの高値圏のときに将来も高値は維持されると見通して、強気の投資を展開してきたものだから、原油相場が半減したことによりベネズエラ経済はペシャンコとなった。

ベネズエラは「わたしはマオイスト」と阿諛追従の限りを尽くして北京のご機嫌とりに終始したチャベス前大統領の無為無策が昂じて、国家歳入の95%を原油輸出に依存してきた政治の貧困が最大の原因なのである。

 したがって中国は原油代金の「先払い」という条件で、融資返済の延長に応ぜざるを得ないだろう。この点でロシアとは動機が必ずしも一致しない。

中国はパナマ運河を経由する石油タンカーが主であり、そのためにパナマにも巨額を投じて、ついには台湾と断交させ、パナマ大統領は18日に北京を訪問したばかりである。

 第二パナマ運河となる予定だったニカラグア運河は工事中断に追い込まれ、おそらく放棄せざるを得なくなるだろう。ベネズエラに建設してきた中国支援の新幹線工事も中止、工事サイトから中国人労働者は去った。
 そればかりか華僑系の新規参入組や先住の中国系華僑などがベネズエラに四十万人もいたとされるが、多くはすでに夢破れて中国に帰国した。
 ベネズエラの破産は中国の金融パニックを引き起こしかねない状態である。
  □◇▽み◎□◇◎や△□◇ざ□▽◎き◇□◎ 

【転載終了】
posted by 三間堀 at 16:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする