旧聞)【米】かなり空席のトランプ・アジア・チーム AT APRIL 6, 2017で採り上げた通り、トランプ政権の外交チームは未形成だ。表記のイントロに曰く。「これ迄たった2人の米国大使ーイスラエルと国連ーが確認されただけだ。大統領職になって3ヶ月超、トランプの指名した他の者は中国、ニュージーランド、日本、コンゴ、セネガル向けだ。彼はまだ188ある米国大使職のうち181に誰も指名していない」(青字強調は私)。前例が皆無でないにしても実に困ったもんだ😠窓口たるべき大使が空席ならば情報の往来を始め意思疎通なきまま外交政策が浮遊していることになる。表記をつまみ食いして現状を確認しておこう。
《摘要》
1。大統領職の最初の4ヶ月のうちに、バラク・オバマは8人の大使を任命していた(国と国連のような大使指定を含む)。ジョージ・W・ブッシュは3人、ビル・クリントンは15人、ジョージ・H・W・ブッシュは14人だ、超党派非営利大統領職移行センターによる。
2。「仮如中国主席習近平との最近のサミットを取れば、上級職に任命されたアジア専門家が極少なかった」と(ブルッキングス研究所の)ライトが言う。「それらの人々が正常ならそうしたサミットを誘導する上で決定的になろう。だからこれは、思うに、進行中の基盤に損傷効果を持ちつつある」。
3。国務省代行報道官マーク・トナーは最近の要約報告で懸念の沈静化を求めた。
4。退役米大使ロン・ニューマンがトランプ査定チームに何か関係あるかもしれないとVOAに教えた。
5。トランプ政権は国務省予算を30%近く切り詰めると提案した。両大政党の下院議会指導者はそうした切り詰めを承認しないだろうと語った。
6。ライト曰く。指名欠如の背景には政治的要因もある。
7。「特にトランプ周辺の一部の人々に選挙戦中彼に反対した者への復讐の意図がある。だから彼らは選挙中にトランプを批判したり反対したりした共和党員を排除した」とブルッキングス研究所研究員が言った。「しかし事実上上院の承認できる地位に相応しい者が誰もいない。或いは現実に彼を支持した者が非常に少ない、だからちょっとした対立があるだけだ。
8。「そして私自身の推薦はーそして私はこの点を公然且つ内々でもしたーはこれら諸個人が赦免に等しいものを受けるべきということだ。大統領は成功したいなら最善且つ最賢明な者、最も才能のあるアメリカ人に声かけできる必要がある」とハアース(CFR)が言った。(止め)
***
相対立する分子を何頭か競わせて業績を上げる目論見が当初あったようだが、余りうまく行かないようだ。やはり基調は同じ者同士の競争しかないのかもしれない。それと極一部を除いてトランプの頭の中が見えないとスタッフは動けない。外交官指名がないのは、まだ救いがあるのかもしれない。トランプ色一色に染めることも可能だからだ(仮令それに多くの反対者があろうと)。
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