【承前】その1はこちら。
7。併し、アメリカ権力が弱まりつつあり権威主義的権力が興隆中の世界では、どれだけ長くこれが続き得るか。1945年から1989年まで、アメリカ陸軍が西ドイツに安全性と安全保障とを与えて独自の政治文化を発展させた。併し今や、平和主義と非暴力への再統一ドイツの国家的関与を共有しない、ヨーロッパ国境の幾つかの右翼を含む多くの、多くの国々がある。そしてアメリカがそれらに対決するか疑うに多くの、多くの理由がある。トランプは一つの脱線かもしれないが、彼がまさに反映するのは非常に現実的なアメリカの疲弊であり、環大西洋同盟の価値についての本物のアメリカの疑念だ。ドイツはアメリカ不在の脅威に対処する計画を持つべきだ。
8。そうでなく、ドイツは時折自分が実在しない振りをしようと決意するようだ。大統領トランプはNATOに関して口頭攻撃で正しく批判してきたが、ドイツの政治家がまた西側防衛切り崩しを手助けしてきた。2013年、ロシアのジェット機がストックホルム攻撃をシミュレートし、2016年、ロシアはドイツを射程に入れるカリニングラードに核弾頭可能ミサイルを移動した。それでも同年ヨーロッパで一連の軍事演習ーロシアの介入抑止を意図ーをNATOが発表した時ー外相フランク・ウオルター・シュタインメイヤーはそれを「戦争売人」と非難した。もっと最近、外相シグマ・ガブリエルがドイツの防衛予算を選挙問題とした。ドイツ武装勢力、ドイツ連邦軍(Bundeswehr)の貧弱な状態を所与として、これは異常に無責任と思える。
9。問題はまた軍事防衛のものだけでない。今日の権威主義的権力が、イスラム国或いはクレムリンでの孰れであれ、かつてドイツの東半分を占領しヴェルリンの壁を建てたソヴェト国よりももっと洗練されている。彼らは支持者採用或いは社交メディアを通じて政治に衝撃を与えることを求める。富裕な外国人、ロシア人やその他は資金と腐敗を通じてドイツの政策と意見の形成を求める。法の支配がドイツで非常に強いと正しく誇れるーだが勿論、それを守るのに不寝番をしなければ、他の場所でと丁度同じように、此処でも切り崩しがなされ得る。だが不寝番は知識を要求する。挑戦に対し防衛できる前に、攻撃されていると悟らねばならない。そしてドイツ人がそうするか私には自信がない。
10。対決について考えることへのドイツ人の気後れの歴史的理由を私は理解できる。そして私は彼らを尊敬する。私の述べたことがあるように、戦後連邦共和国の紛争の非暴力的解決への信念、諸問題が制度を通じて解決され得るという確信がそれについて最も賞賛すべきことだ。併しそれは純朴さの言い訳にならない。ドイツ人が強い陸軍を欲さないなら、それは依然緊急性の問題として、ヨーロッパ国境の防衛にそして何時でもヨーロッパの名前で派遣され得る多国間ヨーロッパ軍を生み出すため、それの築き上げた制度、非常に著名なEUと共に特にフランスと英国さえでも(これが英国に将来のヨーロッパ的役割を与えるかもしれない)と共に働くべきだ。それがNATOの一部になるかもしれず、NATOと共に働くべきだ。併し、米軍への丸ごと依存の時代は終わった。
11。同じことがサイバー防衛及び情報戦争の圏域に当てはまる。大統領トランプの下でも、米国がドイツ政治システムの切り崩しを求める証拠が一切ないにせよ、アメリカのサイバー諜報活動についてドイツ人は大いに懸念する。対照的に、ロシア人ハッカーがドイツの議会、連邦議会(Bundestag)から数千の文書を盗み出してもさほど大声で叫ばない。その窃盗の目的が政治的だけだったかもしれない。ロシア政府はドイツ政治システムに関する情報を正確に知りたがった、その形成を手助けしようと努めるためにだ。我々はポーランド、チェコ共和国及びウクライナーそして今は勿論米国ーでの政治生活を腐敗させ操作するロシアの努力について知る。
12。此処にも、ドイツはこれら諸問題に単独で格闘せねばならぬ必要はない。スカンジナビアで、中央ヨーロッパで、そして特にフランスでの最近の選挙以来、ドイツはオンラインのテロリズム防止と偽情報防止の双方でパートナーを見つけることだろう。併し、最善の回答がヨーロッパの回答だろうことが本当だとしても、彼らがドイツ、ヨーロッパで最富裕の国ーそして最も賞賛される国ーに率先を要求するのも本当だ。或いは少なくとも共同率先だ。そしてこれが、私には分かっている、多くのドイツ人の役割に関する想像力の努力を要求するだろう。併しこれは好い気になる瞬間でない。1989年でのように、自分の達成したものを保持したいならば、変化しなければならないだろう。(止め)
【完】