2017年07月12日

【印・中】印中対立が地域安全保障の前例となる strategic-culture 11.07.2017


 「入り組んだヒマラヤの山々での1ヶ月長の印中対立は紛争への雪だるまになる恐れがある」と説き始める表記をつまみ食い。
《摘要》
1。標高1万呎にあるそれらの遠い山々は濃い霧の風土ーそして複雑な印中関係の中に包み込まれている。

2。手始めに、対立場所はブータンが2000年に領土主張しただけで中国制御下にあり続けてきたドクラム高原だ。(60年代にインドがドクラムを示す部分をブータン領に含むブータンの地図を引いた)。

3。脇役がある。インドのシッキム州とチベットの間の区切られた境界線(境界柱で区切られている)は、4000キロメートルに及ぶインドと中国の国境の中で唯一の決済区域だ。両国は1890年の英支議定書下に規定された国境を容認する。

4。この地点で霧が濃くなる。1890年議定書はインド(シッキム)、ブータン及び中国間の「三叉路」を、現在の対立闘技場(ドクラム)が中国下に入るという面で、正確に描写する。しかしその時ブータンは1890年議定書の当事者でなかった。

5。典型的に印中緊張を提示するメガフォン外交に訴えるデリーが模範的な寡黙を保っている。古代中国の鉄人老子がかつて述べたように、語らないことを知るデリーの者、片や知らないか或いは無害化しているか孰れかを語る者がいる。

6。インドと中国の計算の背後にはある範囲の動機があるかもしれない。デリーはこう計算しているかもしれない。
@シッキムはインドが軍事的優越性を享受する中国との国境の唯一部分であり、PLAがそれを中和化すべきでない、何が起ころうとも。
A今日の道路連結と明日の鉄道路線ーこれがシリグリ回廊への近接性獲得を目的とするPLAの「秘密任務」かもしれない。
B政治面で、ブータンはインドの軌道に錨をおろし続けるべきだ。自身を中国ーブータン国境紛争に織り込むことで、インドは室内の象になる。
Cブータンは中国の一帯一路発議に抵抗してきた南アジア唯一の国(勿論インド以外で)で、同国はそうあり続けねばならない。
D中国はインドの「筋肉質外交」に直面して点滅するだろう、PLAは、インドが地理的且つ軍事的に決定的な優越性を享受するシッキム地域で、軍事的衝突を出来る余裕がないからだ。
E中国は新しい現実を計算しなければならないー「今日のインドは1962年のインドでない…インド陸軍は2.5正面作戦の準備がある」。
F対立は治安状況の脆弱なチベット内部で反響があるかもしれない。(面白いことに、先週末、インド当局がダライ・ラマに指導される亡命政府が中国国境沿いラダック地域に独立チベット旗を反抗的に掲示するのを許した)。
Gインドの国内政治では、厳しいナショナリズムがうまく働く。 (野党は2018年に即時選挙を予期している)。

7。最初にして最大、インドとの関係がデリーの認識された親米「傾斜」の所為で過去2、3年感知できるほどに劣化してきた。第二、中国はチベットの治安状況に対して脆弱感を持つ。ドクラムはラサにつながるチャンビ渓谷の一部を形成する。

8。内因的に中国はチベット八東地域の発展に焦点を当てる。それが既に高速道路経由でラサと結ばれており、直ぐに中国チベット鉄道の支線になるからだ。中国はチベット(或いは新疆)安定化が急速な経済発展を通じて最善に格闘されると一貫して信じた。

9。万事が万事、今日重要なことは戦争につながらないやり方で物言いを管理することだ。インドにはドクラムから撤兵し議論を開始する選択肢がある。これは必ずしも面子を失うことを意味しない、北京がインドの懸念を議論するのに開放的だからだ。

10。併し、キャッチ(コピー)は典型的にこうだ。相違と軽装とを解決するためにインドはそれを中国とブータンに任せねばならない。インドはブータンの姿勢をテコにできるが、いつの時代でも「実践的な役割」を想定できはしない。主権国家たるブータンの視点が演じてくるからだ。

11。モヂ政府はインドの対中関係を誤作動させた。大量の誤手順ー競合的問題をめぐる大衆キャンペーンの高揚、重要でないテーマに言説の中心たる優先順位をつけ、中国ーパキスタン関係を中国の意図のリトマス試験とし、南シナ海紛争に侵入し、「ダライ・ラマ」カードを誇りとし、オバマ政権の「アジア・ピヴォット」との協調を図るといったことーがあり続けてきた。

12。デリーと北京との2つの強力な指導部が国境落着を加速させる潜在的な機会の窓がガチャンと閉められてきた。そして競争と協調との間に良好に置かれた関係が反転した。(止め)
posted by 三間堀 at 19:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【中】軍事基地開きに中国が部隊をジブチに派遣 Reuters July 11, 2017


 第2ハートランドの中国がアジアで「真珠の首飾り」を形成し、シーパワーを獲得しつつあるのは周知の通りで、ユーラシアのみならず中東・アフリカ、さらには南米にも触手を伸ばし膨張せんとしている。中国の脅威は今や世界大の膨張として認識されねばならない。表記はジブチとのもの(地図はこちら)。
《骨子》
1。アフリカの角にあるジブチの中国初の軍事基地に向けて軍人を運ぶ船舶が施設立ち上げを始めるため中国を発った。国有通信社新華社が火曜日午後に伝えた。

2。インド洋の北西端にあるジブチの位置がバングラデシュ、ミャンマー及びスリランカを含むインドを輪で囲む軍事同盟及び資産のもう一つの中国の「真珠の首飾り」になるかもしれないとインドで懸念を焚きつけた。

3。中国は昨年、戦略的位置付けのジブチに、取り分けイェメンとソマリアの海岸沖での平和維持活動と人道的任務に参加する海軍船舶に再補給する兵站基地の建設を始めた。

4。北京は公式には兵站施設と銘打つけれども、これが中国初の海軍基地になるだろう。

5。その短信で新華社曰く。船団が「ジブチに支援基地を設立するため」南中国の湛江から出発した。

6。海軍司令官シェン・ジンロン(Shen Jinlong)が「ジブチでの基地建設に関する命令を読み上げた」。

7。基地が正式に運営開始するのがいつかは言わなかった。

「海外課題への導管」
8。新華社曰く。基地設立は「友好的な交渉と両側国民の共通利益の合致」後に両国により成された決定だ。

9。「基地がアフリカ及び西アジアでの護衛、平和維持及び塵土的援助といった中国の任務遂行を確実にするだろう」と同紙が言う。

10。「また基地は軍事協力、合同演習、在外中国人の避難や保護、緊急救助及び国際的戦略海路の安全保障の合同維持を含む海外課題への導管になるだろう」。

11。ジブチはスエズ運河経路上の紅海への南の入り口に位置する。エチオピア、エリトリア及びソマリアの間にサンドイッチになったちっぽけで不毛な国はまた米国、日本及びフランスの基地の受け入れ国だ。

12。外交サークルの中には、中国がそうした基地ー仮如パキスタンにーを建設するだろうとの執拗な揣摩臆測があり続けて来たが、政府はこれを却下した。(止め)
***
 海外に海軍基地、寄港地を拠点として持てない国はシーパワーたり得ない。その点で日本はシーパワー国家でなく単なる「島嶼」にすぎない(中川八洋)。ハートランドのロシアと第二ハートランド中国の併呑活動に抗すべき国だ。対露防衛に満州は必要だったが、朝鮮半島(日韓併合)は全く無益だった。

 しつこいがロシアのプーチン曰く、「クリル諸島を返還すれば、日米安保に基づき米軍がミサイル基地を作るだろう」(=返還したら自国への脅威になりかねない)。それだからロシアが先にミサイル配備をした(北海道の多くが射程内に入った。大変な脅威の筈が何故か論じられない)。北方領土をロシアが手放すのは日本の軍事力が強大になって敵わないと知った時だろう。その時彼らは静かに撤退し、次の機会まで雌伏するだろう。
posted by 三間堀 at 15:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする