2017年07月01日

シリア・テロリスト:化学兵器使用でシリア攻撃の口実作り  Sputnik 日本 2017年06月30日


 表記はリアノーボスチ通信が外交筋の情報として報じたもの。今年5月のイドリブ県の事件と同様にノヴァジャセム・アンヘリ近郊で画策されている。
《摘要》
1。米国の軍事指導部および国務省はアサド政権がシリアで化学兵器を使用した場合、「彼(アサド大統領)にとってカタストロフィーとなる措置」を講じると明言したことから、テロリストらにとってはこの声明が煽動を用意する上での最大のモチベーションとなった
消息筋は「テロリストらの企みでは近々有毒物質を詰めた弾薬数発をダラアの一地区が爆破する。煽動はイドリブ県(セラカブ、エリハ)で2017年5月初めに起きた状況に似せて行われる」と語っている。

2。シリアのアサド大統領は、同国北部のイドリブでシリア政府が化学兵器を使用した攻撃を行ったとする非難について、「100%でっちあげた。シリア軍は化学兵器を保有していない」と述べた。(止め)

***
 化学兵器で無残に死んだ子供らの写真を見て、アサドの仕業と決めつけ、憤激してトランプが爆撃を命じたとされる5月の事件。潮匡人は(戦争が)感情で動く事例に取り上げたが、国際的に自己不利となる行為をアサドがする動機に乏しい。数年前同様の事件が起きた時にロシアの責任で生物兵器・化学兵器を全量廃棄しアメリカもそれを確認した。現地ジャーナリストのビデオ報道で映されたグラウンドゼロ地点に被害者の姿がなかった。子供の映像は事後的に取ってつけた印象が強い。超大国アメリカの大統領が感情に動かされたとするのは、トランプが大馬鹿(その可能性ゼロとはしないが)というに等しい。寧ろ、落ち込んだ人気、実績なしへの人気取り対策、中国への恫喝のネタにアフガニスタン爆撃と合わせ、実力行使して見せたのでないか。これは勘定(計算)からで感情からではない。

posted by 三間堀 at 17:51| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米の「ディープ・ステート」 宮家 邦彦 2017.06.27


 本ブログで幾つか採り上げた「ディープ・ステート」について、漸く目に入ったのが表記。まあ、ないよりマシの小論だが、認識にのったことを評価して、つまみ食いしておく。
《摘要》
1。今回は筆者が所属するキヤノングローバル戦略研究所と米シンクタンク「スティムソン・センター」共催によるシンポジウムでパネリストを務めた。

2。筆者の今の関心は日米関係ではなく、国内分裂が進む米国の新政権が欧州・中東・アジアに対し、戦略的で地政学的に意味のある外交政策を適切かつ効果的に立案・実施できるか否かだからだ。

3。キヤノングローバル戦略研究所と米シンクタンク「スティムソン・センター」共催によるシンポジウムでの筆者発言
●ユーラシアは欧州、中東、東アジアの3つから成り、そこにロシア、イラン、中国という現状変更勢力がいる。
●日本の国益は、自由な国際秩序を維持するため、これら3国の各地域での覇権国家化を阻止することだ。
●イランや中国の覇権国化は原油輸入の大半を依存する湾岸地域とのシーレーン維持という日本の国益を害する。
●欧州の独立・繁栄維持は、対露牽制だけでなく、中東地域の安定にも資するため日本の利益となる云々。

4。米国内の混乱は予想以上に深刻だった。...ワシントン郊外の野球場で早朝、共和党議員などを狙って反トランプの民主党支持者の男が銃を乱射、銃撃戦の末、下院院内幹事ら5人が負傷したのだ。

5。驚いたのは保守系のFOXニュースが「ディープ・ステートの報復、トランプ政権崩壊を望む」といった扇情的見出しの報道番組を終日繰り返し流していたことだ。 ディープ・ステートとは「闇の国家」などと訳され、政府内の一部機関や組織が時の政治指導者の文民統制に従わず、勝手な行動をとる状況を指す。

6。FOXテレビの有名なニュース・ホストによれば、「先月トランプ大統領に解任された前FBI長官も、司法省の副長官や特別検察官も、全ては『ディープ・ステート』の一員であり、選挙で選ばれたトランプ氏に対するクーデターをたくらんでいる」のだそうだ。(止め)
***
 中国の権力闘争を語るのは常識だが、日本だけでなく世界にとっても大影響力を持つ米国の(影の)権力闘争を語らぬのはおかしい。人事さえ固まり切らないまま日々重大な決断を迫られるアメリカ合衆国大統領を覆すかもしれない動きを押さえずして、政策決定のキーマンを探しても空しい。
posted by 三間堀 at 12:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

めも)ロボット: 需要旺盛な米国、勢いづく中国 CIGS 栗原 潤 2017.06.29


 キャノン・グローバル研究所の栗原が「サービスロボット開発技術展」(@大阪)で見聞・意見交換した表記。産業用ロボットでは世界的に揺ぎ無い地位を築いている日本だが、サービス分野では大いに見劣りする。「少子高齢化に関し世界の最前線に位置する日本が、豊かで安定した経済社会を維持・発展させるためにロボット技術を十二分に活用すること」が不可欠なのに、米国は固より「膨大な資金力と圧倒的な人的資源を背景にした中国の大胆な国家的技術開発プロジェクト」と比べてどうか。「日本は技術ばかりに注目しすぎている」(『ロボット革命−なぜグーグルとアマゾンが投資するのか』の著者本田幸夫)。

 文中紹介されている「米国食品医薬品局(FDA)が初めて認可した歩行支援ロボットはイスラエルのベンチャー企業リウォーク・ロボティクスの製品」で、「歩行困難となった傷痍軍人のため、米国退役軍人省(VA)が導入を最近積極的に行っている」と言う。そして「米国は、科学技術分野の一般政府予算に加え、ロボット兵器に注力する国防総省(DоD)、原子力事故関連のロボットに関心のあるエネルギー省(DOE)、更にはVAが拠出する巨額の開発資金を持っている」し、中国はそもそも国がかりの取り組みだ。さて日本はどうするのか。

 ロボットやAIが産業として発展して行くのは、最早自然の流れだろう。それが人間労働と置き換わるのも、分野によっては、避け得まい。そして誰もがコンピュータのプログラミング能力を持つことはないだろうから、不適合な人々も出るだろう。人間が何をやるのか。ロボットやAI周辺の開発・メンテ要員は当然として、AIは日々学習させねば忽ち時代遅れの遺物になる。その原データはきっと人間が発見し、更新するしかないだろう。一方、思い通りにならぬ人間相手であるからこそ、成立するハイタッチの仕事への需要があるだろう。予め答えの分かる結果だけの実用世界とそうでない世界、無駄だらけの世界。人間の根源的欲望や感情を満たすのは前者ではないだろう。

 サービス分野の実用世界からロボット化が進もうが、確かにあるのに捕まえようがない非実用世界こそ人間の活躍する場かもしれない。POSで選ばれた売れ筋商品だけが並ぶ商店のつまらなさ。買い物に求めるのは商品だけではない。アマゾン・ゴーは便利だが、ただそれだけ。一寸の無駄なく合理化された世界など、退屈で欠伸が出るだけだろう。
posted by 三間堀 at 11:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする