2017年06月28日

めも)ソ連の「SS-20中距離弾道弾」東欧配備を撤回させた西ドイツ、その東方配備に無策だった日本


 大ロシアを中心にユーラシア大陸の東西を眺めると、その類似/対称に驚かされる(詳しくは中川八洋『地政学の論理』p303の地図を参照)。その類比をあげればー
A)欧州
 英国(日本)、オランダ・ベルギー(朝鮮半島)、ドイツ(支那)、ノルウエー(台湾)、フィンランド(チベット)、ポーランドほか東欧(満州)、バルト三国(外蒙古)、トルコ(樺太)、ギリシャ(国後・択捉島)

B)東方
 外蒙古(バルト三国)、チベット(フィンランド)、支那(ドイツ)、満州(東欧)、樺太(トルコ)、日本(英国)、朝鮮(オランダ・ベルギー)、台湾(ノルウエー)

 ハートランド・ロシアにとっては東西両翼を伸ばす(膨張して併呑する/傘下に置く)方向性だ。そして最終的には世界島を狙う。リムランドを手に入れランド・パワーにシー・パワーを合体させる。第二次世界大戦後、ルーズベルトの愚昧(ヤルタ協定)のお陰でソ連・スターリンがひとりほくそ笑んだ。それに気付いたチャーチルが鉄のカーテンで膨張を抑え込んだが、アジアでは共産ドミノが快進撃だった。

 さて表記は<かつてソ連が「SS-20中距離弾道弾」を東欧に配備して西ドイツに脅威を与えたとき、西ドイツは米国に核弾頭搭載の「パーシングU・ミサイル」を開発配備して、SS-20の脅威を相殺させるよう要求した。
 欧州配備の無意味を悟ったソ連は、大胆にもそのSS-20を極東に配備する暴挙に出た。中国ばかりでなく日本にとっても大きな脅威となった>(森 清勇)顛末のことだ。

 ソ連/ロシアはICBMよりもリムランドに配備された中距離弾道ミサイル(それでも各地に配備すればロシア全域をカバー)を恐れ、膨張作戦を断念した。ソ連解体時には言われもしないのに東欧から撤退した。そして今、トルコや中東で見るようにハートランド露は翼を広げる時期だ。我が日本の北方領土、クリル諸島にミサイルを配備して北海道をその射程内に入れた。日本が何もしない、だが「北方領土を日本に返還したら、ここに米国がミサイル基地を作るだろう」(プーチン大統領)と見越している。

 これに対抗するにはかつての西ドイツの範に習いたいところだが、今のままの日本ではできない。米国にすがりついてでも対抗ミサイルを配備させるべきなのだ。それは中国に対しても同じことだ。北朝鮮ばかりが脅威ではない、中露もそうなのだ。恰も脅威が存在しないかのような情報隠ぺいと議論の封印💤、お花畑に飛ぶのは蝶々だけでない、ミサイルも飛んでくるのだ。
 
posted by 三間堀 at 12:51| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東南アジア海域警邏 Geopolitical Futures June 23, 2017


 短文だが東南アジアの海上警備につき採り上げる(表記)。
《骨子》
1。東南アジア諸国間の協力は決して容易くやって来たことがないが、地域におけるイスラム武装勢力の跳ね上がりがマレーシア、インドネシア及びフィリピンを力づけてもう一度試みさせる。

2。最近、三ヶ国がスル海及びセレベス海ー海賊、武闘派及び密輸の中枢になった広大な広さーで三者警邏を打ち出した。イスラム国と連携した聖戦グループ、アブサヤフがスル諸島で一連の誘拐を行った2016年以来、彼らは警邏の可能性を議論してきた。警邏を妨げたかもしれないどんな相違点があろうとも、しかしながら、ミンダナオの囲い込まれたフィリピンの地域の地方首都マラウイ市掌握の最中は脇に置かれた。
 
👓海域地図はこちら

3。だが警邏の遅い始まりは東南アジアでの統合がどんなに掴み所なしかを見せつけるだけだ。歴史的に、山と島の連鎖は、厳として分断された少数民族共同体を言うにや及ぶ、不安定性に気を取られすぎ、同化の邪魔をする外国人の介入に余りに懐疑的な内向き国家を生み出し勝ちになった。

4。今日、同地域はインフラで不十分に結ばれているが、領土紛争とその最遠隔地で未対処の反乱とでで引き裂かれている。10のアセアン加盟国がこれら諸問題解決に努めてきたけれども、創立時の加盟国内政への不介入原則を固く保持してきて、代わりに経済及び安全保障アジェンダの共同追求を避ける選択をした。

5。マラッカ海峡警邏は重要な例外だ。2006年シンガポール、マレーシア及びインドネシアにより打ち出され(タイ国が2008年に参加)、共同の空海警邏が世界最重要航路の一つで海賊の脅威を削減してきた。スル海及びセレベス海での三者警邏は、少なくとも公式に、マラッカ海峡で確立された雛形に基づくだろう。

6。勿論、警邏だけで聖戦戦士のフィリピン人或いは隣国人を取り除けないだろう。東南アジアを通じて集団行動を日常的に妨げてきた同じ問題が、全くの実効性切り崩しはしないにしても、プログラムの範囲を限定するだろう。だが発議がまさに積み重なって地域統合への一歩になる、仮令米国や東南アジアのその同盟国の不可欠性ーアジア太平洋に於ける米戦略の中に直接入って演じることーを証明するにしてもだ。(止め)
posted by 三間堀 at 10:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月19日

【泰】歴史的非物質主義 prachatai 15/05/2017


 タイ人の生活ぶりを見ていると一方で日々の僧侶へのタンブン(食事供養ほか)があるものの、ゴールド嗜好、物質的富への執着、虚栄の強さが同時に目について、表記が俄かに信じがたい。建前/逆説的表題なのだろう。
《骨子》
1。まるで我らが非選挙の首相が既に民主主義への十分な信を極小なりとも持たないかのように、ニティウィット・チョティパッファイソンが進み出て自身をチュラロンコン大学学生評議会議長に選出させた。

2。チュラ、エリート主義、画一性及び100年のピンク色の特権の要塞。制服への陳情に署名する制服を学生が着る場所、新卒者がヒトラー壁画の前でナチ喝采をする場所(勿論、笑のためだけ)。すべての場所の中でチュラが自由思想、反権威主義、反軍人の因襲打破を唱える人だ。

3。チャクリ王朝第五番目の国王に因んで命名され、その命日は各10月23日公休として祝賀される。チュラロンコン大学はその日を今では銘板のない王立広場に学生を駆り出し国王像の前に伏させてその日を記念する(「伏す」とは素敵な言葉だ、勿論。「叩頭」といったものの代替。「腹這う」或いは「不必要な清掃費を負担する」はこの文脈に不適切だ)。

4。生憎、ピカ一合理主義者のニティウィットが指摘するように、その同じ国王チュラロンコンが1873年腹這いを廃止した、明らかにタイ社会のより大いなる平等を促すためだ。そして誰一人この命令を反転させる公式表明を発見することができずに来た。尤も首相プラユットから降って殆ど誰もが故国王の言葉を軽率に無視するのだが。

5。将軍プラユットはニティウィットが腹這いのようなタイ社会の「良い伝統」を破壊する意図のようなので立腹だ。これらは国民の「魅力」だと彼は言う。ニティウィットの振る舞いは「不名誉」であり、国の「良い歴史」を保存するような為すべきことの反対物だ。(タイ史の中で非常によく詠われる、タイ「人種」がモンゴリアのアルタイ山脈に淵源を持つ[教育省により数十年前に放棄された愛国的欺瞞]と依然信じる男からの此れ、その男はさもなければ愛国的欺瞞に極めて偏愛するようだ)。

6。だが一度だけ首相より単純な精神たることを許してほしい、それにしても「良い歴史」とは?歴史は単に歴史でないのか。

7。我が学校歴史教科書はブリテンが世界に対して成した素晴らしいことで満載だった。仮如あのう仮如、ああそうだ、1066年のヘイスチングスの戦い以来侵略されていないこと、そしてそれだけだ。それから、あのう、英語の発明とシェイクスピア、それにその文学の中身全部、うんで(小)帝国、失礼、(大)帝国を持ってフランス人を打ち負かした。繰り返し繰り返し。それにドイツ人もだ。

8。それが英国史だ。だが同じく収容所キャンプを発明(ボーア戦争1900−02年)し、村々に有毒ガスを投下し(チャーチルの命、1919年北部ロシア、ボルシェヴィキに対する戦争で)そして(マウマウ反乱、1950年代)の囚人拘束用ペンチの使用だ。

9。明瞭に首相は国の教育システムに真贋合わせ併しいつも「魅力的な」サクランボ摘みの伝統の歴史を教えるよう期待する。こうして、タイ人が国を誇りにできる。歴史の大部分を知らないままその伝統を熟知する。そして彼らはニティウィットのように不名誉にならないだろう、彼は国王ラーマ五世の現実に言ったことを知るほど十分ひねくれているのだ。

10。チュラロンコン王の乗馬彫像は、絶対君主制の終わりを記念した飾り板が見えなくなるところから一歩離れている。飾り板は首相プラユットが「良い」とは考えない伝統を代表する、一方それが見えないことは、治安勢力の「態度調整」注意を惹きつける恐れから、興味を持つべきでない何かだ。
【全文はこちらで】
posted by 三間堀 at 12:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月18日

【泰】寺に会計公開を強制 Reuters 


 寺を隠れ蓑にした不正、僧の不行跡が社会面を賑わせば、当然信徒は眉をひそめ敬遠するようになる。ラック・タイ(タイ国の基礎)の一つ、仏教界をどうするかは重要問題だ。表記をつまみ食いしておく。
《摘要》
1。仏教寺は毎年の寄付で数十億ドルを獲得しスキャンダルに襲われてきた、その範囲は殺人、性行為、麻薬から不適切な金融取引までだ。また、2014年のクーデター以来、タイの生活の他の面で権威を握っているため、軍政の統制をほとんど逃れてきた。

2。ポンポン・パムサネー、今年政府の全国仏教庁を率いるよう任命された元警察官は腐敗撲滅に改革が不可欠だと言った。

3。仏教へのより大きな統制を齎す努力が3月以来熾烈化してきた。影響力あるタンマカヤ寺がマネーロンダリング容疑で元住職を探す警察にyろう3週間の接収に抵抗した時からだ。彼は依然逃亡中だ。

4。寺は2014年調査によれば寄進で年間推定35億ドルを獲得する。政府がさらに寺と30万人超の僧侶支援に1.37億ドル相当を提供する。

5。ポンポン曰く、来週軍政任命議会に施策を提案し、寺院がその資産と財政記録を報告する法律を作り同時に精査のため公開入手できるようにする。

6。しかし[サンガ最高]評議会の長老僧侶の一人、パ・ポム・モリは腐敗なら事件ごとに対処されるべきで寺院財政は秘密のままだと言う。

7。ポンポン曰く、タイ国内40,785寺の約80%が記録目的で年次財政報告を提出するが、当局はその精査を許されていない。

8。タイ国最大のタンマカヤ寺はそうしない内だ、と彼は言う。

9。それはサンガ評議会により選ばれる僧侶に委員会29議席のうちたった3議席しか与えないかもしれない。委員会の義務の中に不行跡僧侶を報告する法的権限を持つ「僧侶警察」の任命があるかもしれない。(止め)
***
 かつて大乗仏教の腐敗を見て上座仏教を採用したタイ国だが、開国時モンクット親王(ラーマ4世)の努力で仏教改革を行い自らタマユット派を起こしたが、僧侶といえど人間の集団、やがてあるまじき行為をする僧形の者が現れざるを得ない。本来、サンガの戒律がそれを治めるべきだが、機能しなくなる。曰く大勢は真面目、逸脱はごく一部。勿論、優婆塞優婆夷は眉を潜め敬遠するしかない。

 本来、[大乗]仏教ではそうした不行跡僧侶の僧衣が炎上する、筈だが、僧衣剥奪を含め世俗権力がある程度介入せざるを得ない。仏教界は当局介入を非難するより自律不能を恥ずべきだろう。
posted by 三間堀 at 17:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月17日

【米】トランプに対するクー謀略 2題 後編 EIRNS


【承前】前編はこちら
Aチャック・グラスリーの暴露
・The Hill が9日付で報じた。上院議員チャック・グラスリー(共-IA)がトランプに対し進行中のクー、その主たる報道官がジェイムズ・コミー、に適切な対応をした。グラスリーがグレン・シンプソン、Fusion GPS[インテリジェンス調査研究法人]の長に、同法人が悪臭のする英国スチールの一件書類についての自分の従来の情報要請に自発的に回答しないなら、上院規則の下その情報を召喚するだろうと述べる手紙を送った。

’クリストファー・スチールは悪臭のする彼の一件書類を、当時クリントン選挙戦のために働いていたワシントンDCにある反対調査法人Fusion GPSの後援の下、準備した。

・スチールは英国情報部の元ロシアデスク長で、依然女王陛下のシークレットサービスとFBIの高位者と協働する。グラスリーはスチールに金を払ったのが誰か、Fusion、スチール及びコミーのFBI間の関係が何かについて尋ねた。Fusionがグラスリーの尋問を阻む試みのため20の特権を放棄した。コミーもまたグラスリーによる類似の尋問を拒んだ。

・コミーが木曜日に、1月6日彼が1対1会談で大統領にスチール一件書類を提示したと証言したので、他のインテルの長たちが室外にいたと明確になった。同書類にはロシア娼婦とのトランプによる性的不行跡という辛辣な主張を含む。この会議へのコーミーの一般的な理性とは対照的に、それが『J.エドガー・フーバー瞬間』として解釈され得るかもしれないと上院証言で呟いた。つまり、彼は大統領を脅迫してエリートのロシアに対する継続的な戦争を黙認させようとしていた。英国インテルの産物は他にも米国選挙へのロシア撹乱に関連する騒々しい防諜捜査全体のためFBIのロードマップとして仕えてきた。(止め)
***
 故ブレジンスキーがラルーシュ史観と名付けた、ブリテン陰謀論は今も脈々と生きているから、何かと悪漢ブリテンが登場する。ラルーシュにとって米国を真に動かしているのはブリテンなのだ。それを一時脇においてもシンクタンク、インテルの世界で英米の結びつきは強固で、悪名高いのはブッシュ子のイラク侵略の口実作りにでっち上げされたイエロー・ケーキ関連の英国一件書類(dossier)だ。

 そしてお気付きの通り英国をブリテンと呼ぶのは英国のTHE DEEP STATEのことだ。
posted by 三間堀 at 17:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【米】トランプに対するクー謀略 2題 前編 EIRNS


 トランプへの悪評ザクザクで、しかも満更外れでもない。批判は民主社会の常、大いにやれば宜しいが、選挙に負けたからといって適正な選挙結果を受容せず、騒乱を起こして大統領を打倒するのは邪道だ。況やクー謀略となれば国家反逆罪だ。THE DEEP STATE関連として、EIRNSから@8日付調査報道ジャーナリスト、ロバート・ペリーの警告とA9日付上院議員チャック・グラスリーの暴露とをとり上げておこう。

@ロバート・ペリーの警告
・調査報道ジャーナリスト、ロバート・ペリーが本日のConsortium Newsで「ありふれた光景の中の柔らかいクー」を暴いた。

・彼はインテル界(IC)の頭目ジョン・クラッパーの決定から始める。それは、1月20日トランプの就任式から尊厳を奪うのに間に合うようリークされた、モスクワで性的ドタバタに従事するトランプに関しての英国工作員クリストファー・スチールの騒々しい一件書類について、当時大統領に選挙されたトランプへ要約報告するのにFBI長官が単独で行くべきだ、というものだ。

・「コミーにJ・エドガー・フーバーを代入すれば、絵図を合点する」とペリーが言う。トランプの就任式前に報道が荒くなる機会を与えたのが、顧客に小水をかける売春婦に関する機密のスチール報告書を1月6日のトランプへの要約報告に取り付けさせるこの決定だ。

・フリンが訴追されないようにとトランプが「希望」を表明した時不適切な命令をほのめかしたとコミーがまさに言ったように、トランプはインテル界により悍(おぞ)ましい性的小水物語が山なして脅迫状になったと同様に結論したかもしれない。J・エドガー・フーバーは或る政治的人物の幸福についての真摯な懸念として伝えられるそうした警告の師匠だった、とペリーが読者に思い出させる。ほんの3日前、上院少数派指導者のチャック・シューマー(民-NY)がMSNBCのレイチェル・マッドウに、トランプがIC界へ乗るのに「本当に愚か」だった、「彼らは日曜日から7つの道を得られる」のだからと告げた。ペリー曰く、コミーの昨日の証言はトランプの弾劾或いは辞任ー「柔らかいクー」が目的だった。[青字強調は私]

・ローガン法を使用すれば「警報を打ち切らせた筈だ」とペリーが付言する。その法律は、1799年に「外国人と扇動」[未詳]期間中に施行され、民間人が自分で外交政策を行おうとすることを阻止する意味だった。それはいつも怪しげだったし、218年間決して使われたことがない。だから、オバマ時代の残留者サリー・イェーツにとって、マイケル・フリンを追いかけるのにそれを使うことは罠にかけることを示す。DIAが「シリアにおけるオバマの代理戦争に対する米国政府の最も批判的な批判と、『イスラム国』の出現に関する彼の予測」を提出した2012年のDIA長官としてフリンの経歴をペリーは詳しく述べる。シーモア・ハーシュは、フリンのDIAが「アサド転覆の恐ろしい結果について不断の警報の流れ」を送った、と報じた。ペリーが言う。フリンはハーシュに、これらの報告書が「オバマ政権からの大きな反撃」を齎した、と教えた。[青字強調は私]

・2015年フリンは仕事がなかった。議長局に入って、報酬のためにモスクワのRT[ロシア・ツデイ]ガラ10周年記念晩餐会で話をした。それから、彼はトランプ・キャンペーンに登録した。クリントンの敗北がショックだった。そして、キャンペーンに対するロシアの干渉についてのICの主張がフリンを明らかな標的にした。

・結論)「トランプの潜在的弾劾についての主流メディアの益々狂騒的なお喋りのさ中、別の顕著な物語があるー如何に米インテル界が大統領選挙の結果をひっくり返すべく動いているかーそれがありきたりの光景の中で無視されている」。(止め)
【後編へ】
posted by 三間堀 at 10:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

必読)【泰】タイ国にとっての新産業ヴィジョンか その2 Atimes JUNE 6, 2017


【承前】その1はこちら
18。タイ政府は、EECへの官民双方の総投資が数ヶ年で累計1.9兆バーツになるだろう、と査定する。年末までにウタパオ空港の格上げ、鉄道複線化及びバンコク=ラヨーンを結ぶ高速鉄道、レムチャバーン深海港の拡張を含む主要インフラ・プロジェクトの開始を希望する。

19。またそれは10の優先的「S曲線」部門をFDIに指定する。つまり次世代自動車、スマート電子、豊かな医療健康観光、農業及びバイオテクノロジー、未来向け食料、ロボティクス、航空及び物流、バイオ燃料及びバイオ化学それにデジタル且つ医療のハブの開発だ。

20。投資委員会(BOI)、タイ国の主たるFDI促進事務所が10範疇内の投資家に排他的な特権を提供中だ。それは8年間の税金猶予と経営者及び専門家向け俸給の所得税率上限17%を含む。

21。タイ国がこれらハイテク部門の多くに充填する人材に欠けるのを知って、政府は建築家や医者といった多くの専門職業で外国籍者を排除するタイ国では尋常には政治的に敏感な問題である、外国の専門力を投資家が持ち込むのをもっと簡単にしようとしている。

22。先月、政府が100%外資所有大学のEEC内設立を許す法律を通した、タイ国の甚だ競争力に欠ける高等教育を督励しもっと競争力のある将来の労働力を創出する提案としてだ。

23。これら誘致に拘らず、EECでの現実投資はこれまで低迷してきた。2016年6月30日内閣がEEC開発案の枠組みを承認したけれども、それは未だ枠組み用の特別法を通さねばならない。立法部は外国企業が現実投資を進めるのに必要とする法的安全を提供するかもしれない。

24。BOIは、同機関の統計によれば、3月現在EECの10の優先分野に5,940億バーツ相当の申請1,597件を受けていたが、これは未だ本当の投資と解釈されない。タイ国全体の民間部門投資は第1四半期、前年比1.1%減少した(NESDB統計による)。

25。EECへの実体的な資金供給関与をする民間投資家の躊躇はまた、国が軍事政権の3年以上の後(のち)暫定的に民主主義復帰に向かうとき、政治的不確実性を反映しそうだ。

26。多くの分析家が、クーで転覆されたプアタイ党は自己亡命の元首相タクシン・シナワットラに事実上率いられて、来年予定される選挙で優勢だろう、と予測する。

27。「EECは良い着想で正しい方向だが、それが後になってそれをひっくり返すかもしれない政治的変動可能性の危険を負う」とティティナン・ポンスディラック、チュラロンコン大学の著名な政治学者が言う。「選挙後政府が軍の影響を重く受ける連立になりそうなので、EECは幾分継続性がありそうだが、タクシンの申し出を行うプアタイ党主導政府は全く新規のプロジェクトを打ち出すかもしれない、それは反軍政になるだろうからだ」。(止め)
【完】
***
 計画は自由にできるが、それを遂行する政府の能力への信頼がなければならない。(一般的に外国企業の嫌う)軍政がそれを担い得るか。💢言わない。
posted by 三間堀 at 07:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

必読)【泰】タイ国にとっての新産業ヴィジョンか その1 Atimes JUNE 6, 2017


 「タイ首相プラユット・チャンオチャの『東部経済回廊(EEC)』計画が目指すのは様々なハイテク産業への新規外国人投資の誘致だ。機能するだろうか」と説き始める表記。論旨を追っておこう。
《骨子》
1。タイ国の国家経済社会開発庁(NESDB)が数年前に新しい東海岸ー物議はあるが公共部門の唯一大きなインフラ成功物語である同国東部海岸線沿いの産業回廊ーを求めて調査を始めた。

2。しかしNESDB、主要な政府計画機関が適切な場所を、少なくともタイ国では見つけられなかった。市民社会への資格能力付与、過去三十年に亘る環境運動、それに他の何処であれ大規模な新規汚染産業複合施設を創設する政府主導の試みにはともかくありそうな反対を所与としてだ。

3。代わりにタイ国将来の産業成長への最善の賭けは汚染させる労働集約型産業を国境を越えミャンマーのダーウエイに移転させ始めることだ、と彼らは決定した。だがその国境越え枠組みは同国で未解決の少数民族紛争の所為で独自の諸問題にぶつかった。

4。タイ首相将軍プラユット・チャンオチャが2014年5月のクーで権力に上った時、彼の最初の産業上の押しがタイ国国境沿いに10の経済特区を創出することで、隣国の比較的低廉な労働から利益を得、国境越え貿易と事業機会を追求するためだった。だがその類似した計画は汚染産業への地元の反対と適切なインフラ欠如に遭遇した。

5。2015年8月、プラユットが元主任経財相プリディヤトーン・デウァクラを解任しソムキット・ジャツリピタック、物議のある元首相タクシン・シナワットラ (2001-2006)政権の経済幻視者にして『諸国のマーケティング:国富を築く戦略的方式』の共著者と取り替えた。

6。ソムキット、知られたマーケティング導師が「タイ国4.0」枠組みの工夫を手伝い、タイ国をより高い技術、付加価値のある部門へ移行し、過去30年間成長を駆動してきた資源基盤の労働集約的輸出部門から離れさせる広範な目標を設定した。

7。タイ国の輸出は2013-2015年の間に衰えて2016年はたった前年比0.4%しか成長せず、途轍もない産業過剰能力に繋がりその故に新規産業投資を減速させた。タイ国既存産業の大半は東海岸に本拠を置き、それはチャチェンサオ、チョンブリ及びラヨーンの3県で構成される。

8。「政府の理念は、既に我々が東海岸ー石油化学と自動車産業が膨大にあるーに良好な基礎を持つから、それなら何故そこから始めないのかだ」とナトゥポン・チャツシピタック、副首相府の報道官が言う。

9。再ブランド化され改訂された東海岸が斯くして最近「東部経済回廊(EEC)」に再洗礼された。「それは我々が単にEECを持つだけを意味しない、このモデルが機能すれば国の他の部分でもそれを複製利用できる」とナトゥポンは言う。

10。タイ国の何処であれ他の場所にEECを複製することは、それでも挑戦だと証明するかもしれない。同地域がタイ国インフラの重度集積を構成する。マプ・タ・プット、ラヨーン及びレム・チャバーン、チョンブリに深海港、ウ・タパオの国際級空港それにサタヒップの深海港(両者とも海岸沿いのラヨーン県にある)を含むからだ。
【以下はこちら😖】
posted by 三間堀 at 07:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月15日

【米】第四の転換:怒りの夏とTHE DEEP STATEの全面失墜 その2(完) 10 June, 2017


【承前】その1はこちら
8。シュトラウスとハウは、米国が直面するだろう次の危機は凡そ2005年の何時かと凡そ2025年末に起こるだろう、と予言した。過去10年に亘って注意を払い続けてきた何人もこれを否定するのは困難だろう。2008年金融危機が地球を不和に投げ入れ、そして我々は今まさにこれの政治的分裂の一部を見始めている。我々は今夏この危機の頂点に到達しているかもしれない、或いは少なくとも我々はその重大な加速を目撃するだろう。

9。かつてアメリカの安定性を定義した諸制度が急速に蹌踉ている。山なす債務、持続不能な消費者主義、そして違法な移民が一度は堅固だったアメリカの基礎を少しずつ削っている。

10。そしてこれら諸問題を解決するに必要な旺盛な市民言説が社会的公正の唱導者によって時に暴力的に妨害されてきた。両側の最近の小さな混乱がより大きな勃発に向かっているかもしれない。

11。一部分析家が「怒りの夏」を予言している、そしてそれが合衆国全土で暴力的な抗議となって沸騰するだろうと。DNC[民主党全国委員会]がジョージ・ソロス資金付けの「抵抗の夏」を呼びかけ、そこで抗議者たちは市役所への侵入、大統領トランプ切り崩しのための大集会及び近隣集会の組織化を奨励される。これが、戦略を組織化する工作員を効果的に訓練する「抵抗の夏キャンプ」と名付けられる全国的訓練の頂点となるだろう。

12。この間、他の左翼主義グループが国中の数十の主要都市で7月2日に「弾劾行進」の日を呼びかけている。彼らの目標は大統領トランプに対する弾劾手続きを始めるよう議会の代表者に圧力を掛けることだ。

13。Deep State利権の口先として機能する主流メディア機関に大胆にさせられて、これら活動家たちは、自分が個人的に結果に不同意ということを基礎に、民主的に選ばれた閣僚及び「法と秩序」を転覆させる決意だ。[青字強調は私]

14。最近月見てきたように、トランプ支持者、保守主義者、それに他の愛国者は街頭で左翼主義活動家と衝突するのを恐れない、そしてこれは、DNC後援グループが戦術においてより絶望的且つ衝突的になるに連れて、熾烈化しそうだ。

15。今週ジェイムズ・コミーの議会証言が示したのは、トランプ政権が実際に旧政治秩序とその奥にある権力Deep Stateを壊そうと試みていることだ。今や亀裂が表面化していて、これがたぶん粉々になって、政治の領域の外にある社会生活の多くの側面に広がるだろう。

16。この粉砕が頂点或いはことによればシュトラウスとハウとが第四の転換に記述した大きな危機の出来事の前兆に達すると見える。そしてそれが、今週英国での最近での選挙で証拠付けられた全球的運動である、と判明しつつある。

17。ソロス後援DNC歩兵が今夏アメリカ諸都市で混乱を招き、遥かにずっと民主的な秩序へと形成されつつあるものによって旧政治秩序が食になるに連れて、これらの型の事件が頻度と熾烈さを増すのを予期できる。(止め)
【完】
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2017年06月14日

黄リン(白リン)弾:米主導勢力がシリアとイラクの人工稠密地域で使用中 Antiwar.com June 10, 2017


 表記は米国反戦保守のサイトAntiwar.comに載ったもの。イラクの旧都モスルでの映像が流され、イラクがその信ぴょう性を主張した。イラクだけでなくシリアを含め広く使われていると記事は言う。黄リンは猛毒物質でその使用は戦争犯罪を構成する。

 記事の要点は表記に尽きている。アサドが化学兵器で自国民を惨殺するのに涙したトランプがシリア攻撃を決めたと言われるが、その犯人はアサドでなく米国主導/支援勢力の色が濃厚だ。アサドには自分の立場を悪くするだけの残虐行為をする動機がない。以前同様に問題化された時ロシアの仲介でロシアによる化学兵器処分がなされ、それをアメリカ(スーザン・ライス)が確認した。被害地をビデオ報道した現地映像に被害者の姿がなく鳥一羽の死骸のみ、編集で付け加えられた匂いが濃厚だ。

 どう見てもトランプの先のシリア攻撃の決断は、伝えられる通りなら、軽率すぎる情緒的逆上か或いは実態を知っての上でお涙頂戴的ひと芝居/口実かだ。それが習近平向け、支持率回復狙いなら、軽薄無自覚な戦争犯罪者だ。
posted by 三間堀 at 07:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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