アセアン共同体と言い条、加盟国は主権を譲り渡す気がない。関税同盟ではあるかもしれないが、安全保障面ではアセアン地域フォーラムはあるものの一体性が極めて弱い。国防は結局各国任せだ。然らば、各国の軍事費はどうなっているのか、それを探るのが表記。以下つまみ食いする。
《摘要》
1。慣例的物言いは、中国が断言的になった、一方西側はその防衛ニーズを無視しているだ。SIPRI研究によれば、過去10年で中国とロシアの軍事支出はそれぞれ118%と87^増加したが米支出はほぼ5%の沈下だ。
2。それでもトップ10軍事支出者のリストには米国(6110億ドル)、中国(2150億ドル)、ロシア(690億ドル)を含み、サウジアラビア、インド、主要なEU経済、日本及び韓国が続く。一緒にすると彼らが総計の3/4を占める。ワシントンは次の7大支出者を結合したものよりも多くのドルを毎年軍に支出するーそれが米国の生活水準と海外の安定性を罰する。
3。実際、また軍事支出は1人あたりの面で評価されるべきだ。この見地では、サウジアラビアと米国が先頭で1人あたり夫々2000ドルと1800ドルだ。両国に続くのがヨーロッパ、韓国、ロシア及び日本だ。対照的に、中国とインドが最後に来る(夫々米国水準のたった8%と2%だ)。
4。過去10年間、1人あたり軍事予算の増加がサウジアラビアで跳ね上がってきた(40%)、併し中国とインドでは減速してきた(各15%未満)。そして一層少ないのがロシアだ(6%)。もっと言えば、過去10年間中国とインドの1人あたり所得は力強く増加した(それぞれ10.8%と8%)。両国で軍事支出がより速く増加してきたが非常に低い出発点からだ。
アセアンの軍事支出者
5。東南アジアで最大の軍事支出者はちっぽけなシンガポール(100億ドル)とインドネシア(82億ドル)、そしてタイ国とヴェトナム(約50−60億ドル)、マレーシアとフィリピン(ざっと40億ドル)が続く↓。
グラフ)アセアン加盟国別軍事費支出額2016年(単位10億ドル)→こちら。
6。1人あたりの図は非常に異なる。この観点でシンガポール(1,750ドル)とブルネイ(940ドル)がアセアンの大支出者で、マレーシア(136ドル)の遥かに先を行く。これが意味するのは1人あたりでシンガポール人はその軍隊にフィリピン人より平均46倍多く支出する。過去ミャンマー人は軍隊にヴェトナム人(53ドル)とほぼ同額そしてフィリピン(38ドル)以上を入れた。一方インドネシアはもっと穏健な役者だった。
7。結果的に2010年まで、フィリピンの軍事支出は20年間減ってGDPシェアで1.6%から0.8%になった。アキノ時代、ワシントンがアジア・ピヴォットを起動してマニラがそのピヴォットを米国に執行した。その過程で、フィリピンの軍事支出は跳ね上がりGDPのほぼ1.4%になった。この観点で経済発展よりも寧ろ地政学がアキノに動機付けした。
経済発展か軍事ニーズか
8。1人あたり所得が速く上昇するなら、その時軍事予算の相対的な増加が見込まれる筈で逆も真。過去10年間、シンガポールで1人あたり所得は4.2%上昇した。軍事費はさらに一層速かった。ブルネイで、1人あたり所得は0.4%超縮んだが、軍事費は2.8%成長したのでギャップが一層悪くなった。
9。実際、1人あたり所得の増加が軍事費のそれを超過する所では、経済発展が防衛費を超えてうまく行く傾向だ。東南アジアでこれら諸国にはマレーシア、ミャンマー及びラオスが含まれる。
10。希少資源だから、そこにはいつも優先順位がある。諸国家が本当に経済発展を追求するなら、彼らは屡々困難な選択をしなければならない。より多くの国が経済成長に注力すれば軍事費に金を費消することがより少なくなり、もっと急速な経済成長を享受するかもしれないー逆も真。(止め)