随分前から米・中両国が北朝鮮に特殊部隊を潜行させ、金 正恩の暗殺を目論んでいるとの噂がある。下手をすれば米国に先を越され、体制転換で親米政権を樹立されたら、隣国に敵を抱えることになると北京は気が気でないのだ。空母カール・ヴィンスン打撃群の北朝鮮沖への回航が行われており、いつ米側の予防攻撃が始まるか分からない。北朝鮮が何もしなければ米側も容易に手の出せない高度な緊張を伴う現状維持になる公算が高いとはいえ、それを横目で見ているわけには行かない。ならば、中国が自ら乗り出して米軍より先に核施設を破壊してしまおうと考えても無理はない。表記はそんな思惑ありと思わせる中国側の動きだ。
《骨子》
1。シリアであれ北朝鮮であれ、誰もが新しいそして又は改定された「赤線」を引くので、その「赤」或いは「最低線」を明らかにするのは今や中国の番だ。そして苛烈な言葉の題名「米国は水曜日にDPRK核の行き詰まり打開のため間違った方向を選んではならない」なる社説の中で、北京は核爆弾を製造する北朝鮮施設を攻撃するだろうと警告した。つまり、北朝鮮が中国の「最低線」を超えるならば結果的に戦争行為に従事する。
2。共産党人民日報が所有運営する、軍事集中の環球時報タブロイド判の社説曰く。北朝鮮の核活動は東北部中国を危うくする筈がない、そして北朝鮮が「核物質の漏洩或いは汚染」の孰れかを通じて違法な核実験で中国に衝撃を与えれば、その時は中国が力を使って対応するだろう。
3。「中国にはあらゆる犠牲を払って保護するだろう最低線、つまり東北部中国の安全保障と安定性…がある。最低線に触れられれば、中国は反撃用の軍事手段を含む利用可能な凡ゆる手段を使うだろう。その時には、中国が米国の打撃を知るかどうかの議論の問題でないが、中国人民解放軍がDPRK核施設に独自の攻撃を打ち出すだろう」。
4。これが、社説の述べる中国にとっての「最低線」だ。越えれば、中国が反撃用の軍事手段を含む利用可能なすべての手段を使うだろう、と社説が警告した。
5。それが注目に値するのは、発表直後、同記事が説明なしに引っ込められたようで、そのURLは今404エラーを返す。しかしながら、その前はそうでなく、元記事が中国群所有のウエブページにキャッシュされていた、グーグルのお蔭だ。
6。社説の中で、また著者は「人民解放軍がDPRK核施設に独自の攻撃を打ち出すだろう」と宣言した。「DPRK核施設への攻撃が外部世界の意見では最善の軍事手段だ」。東北部中国の省、遼寧及び吉林は北朝鮮と国境線を共有する。これら2つの省と黒竜江省は人民解放軍7軍区の1つ、瀋陽軍区の一部だ。
7。また社説は北朝鮮核施設への中国攻撃の世界への利点を説明した。
8。それが特筆した。中国と世界は北朝鮮核施設の位置を知っている。ひと度人民解放軍がこれら核の場所を攻撃すれば、北朝鮮は永久的にその核兵器プログラムを停止するだろう。
9。北朝鮮には「核材料の限定された資源しかなく、外部世界で厳格に阻止されている。つまり再びDPRKふぁ材料を獲得する可能性を消去している」。
10。また中国が特記した「核兵器が中国及び米国への反抗用のDPRKのトランプ・カードだ。ひと度このカードを失えば、同国は即時に服従的になるだろう」。
11。その著者はそれから修辞的に憶測した。北朝鮮の「核施設が破壊されれば、彼らは反撃さえしないだろう。だが多分国内の人々を愚弄するためニュースを阻止する。DPRKは、核施設が破壊されれば、怖気付くだろう」。そして然り、中国人著者は「怖気付く」と言ったのだ。
12。また同記事曰く。「DPRKは大量の難民を送り出す混乱に陥ってはならない、鴨緑江の反対側に中国に敵対する政府を持つことは許されない、そして米軍はその軍勢を鴨緑江に推し進めてはならない」。それが記すのは、「この文章は米国のための意味だ、その前提は米軍がDPRKに攻撃を打ち出したことだからだ」。
13。だがオップエドの最も注目すべき部分であるかもしれないものは、環球時報社説の中のくだり、即ち、北朝鮮が「鴨緑江の反対側に中国に敵対する政府を持つのが許されない」のではないだろうことだ。これが意味するのは、米国がNKに攻撃を起動するなら及びその時、中国人民解放軍が恐らく部隊を派遣して好ましい戦後状況のための「基礎を布く」だろう、ということだ。
14。換言すれば、急に飛びかかって即時に権力の真空を埋めるため、中国はトランプが北朝鮮体制を「斬首」するのを単に待っているだけかもしれない。(止め)
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かなり面白い記事だが、書かれていない可能性が残っている。夢物語を書けば、この動乱を奇貨として瀋陽軍区が北京を裏切り、北朝鮮・韓国に進軍するだけでなく、中国東北部をも含めた過去の「高句麗」復活を狙うことだ。