誇大宣伝されている中国海軍の現実、例の「遼寧」の日本周辺周遊でその実力が見切られた。そんな中国が二隻目の空母を建造した。
【転載開始】
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)3月26日(日曜日)
通算第5238号
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中国海軍の二隻目は国産空母、「山東」と命名
カタパルト技術も未整備、訓練パイロットは着艦に次々と失敗。多数が死亡
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「中国はナショナリズムの青春期にある」(福島香織氏)。
だから過激な言動が目立つ。激烈なナショナリズムを鼓吹してばらばらな国民を糾合しようというわけで、駅の新聞スタンドでも扇動的な『環球時報』についで売れるのは軍事雑誌である。日本でも『週刊プレイボーイ』など女性の裸体グラビアの隣は必ず軍事情報であるように。
中華ナショナリズムは軍事力の誇示が象徴する一面があるが、米国と対峙し、いずれ凌駕するという中華思想の病的な錯覚、指導層の錯綜した心理で、さらなる軍備強化に狂奔している。
大連で建造中の国産空母の現状はといえば、西側の衛星写真が捉えたところでは、甲板の工事が完成間際の段階に来ていると想定できる。
中国の国産空母は「山東」と命名された。
しかしながら空母とは名ばかりだった第一号艦「遼寧」は、艦載機の離着陸訓練がはかどらず、ミサイルを外し、燃料をちょっとだけ積んで、スキージャンプ形式で飛び立つものの、着艦ができていない模様である。
着艦に失敗した女性パイロットが死亡したが、中国は早速「英雄」「烈士」と持ち上げた。ほかにも数機が着艦に失敗し、犠牲になっていると消息筋はみている。カタパルト技術に欠陥があるからだ。
空母は米国の軍事技術の集大成でもあり、英国、仏蘭西が保有する空母は軽空母、インドのそれは軽量級。ロシアの空母はシリア沖に投入されたが、二月には「修理」を理由に帰投している。
▼台湾防衛は日本の安全保障の生命線
他方、台湾は中国の軍拡に敏感に反応している。
3月21日には高雄の左営海軍基地で記念式典に出席した蔡英文総統は、台湾軍が潜水艦の自主生産に踏み切ると表明した。この台湾の自主潜水艦は設計に四年、建造に四年を掛け、米国などから最新鋭技術供与をうけながら配備を目指すとしているが、はたして間に合うのか。
台湾の国防費は中国の十五分の一、保有する潜水艦は僅か四隻で、このうちの二隻は第二次大戦で使った老朽艦である。
あまつさえ嘗て蒋経国政権下で、自主生産でジェット戦闘機「経国号」を作りかけ、巨額の予算を割いたものの、結局、自主開発に失敗した。
そのうえ台湾軍の士気が急速
のに衰えており、危機感を高めたトランプ政権は新兵器供与に踏み切る。
台湾には民間人を装った米軍退役軍人等がすでに相当数はいっているという情報もあるが、なにせボルトン元国連大使は「沖縄の米軍を台湾に移転せよ」と場外で呼号しているほどに事態の発展は急激な流れを生んでいる。
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中国が次世代EVに懸命な理由は、ガソリン自動車の生命「エンジン」の開発が自力ではできないからだ、と言われる。ところがそのEVの命は電池だが、今度は電池が重いので他の車体部分を計量強靭なものにせねばならない。残念ながら中国国産品では賄えないらしい。
インド洋に出没する中国の潜水艦を日米海軍がいとも簡単に追尾している。潜行深度・速度もさることながら、此処でもエンジン・スクリュー音の問題がある。無音に近い日米と比べて喧しいから、直ぐに索敵できるらしい。
南シナ海議論で水深が深いから、潜水艦を潜めるのにいいとの議論があるが、実用潜行深度は数百メートルが通常で(最高千メートルの記録ありだが)、それを超えると水圧に耐えられない(つまり押し潰される)。それに南シナ海は海水の透明度が高く目に見えてしまう。そこを喧しく走る潜水艦、ゲームの標的よろしくだ。
ついでながらタイ国軍政はこんな潜水艦を3隻、戦車を数十台購入する。まあ、戦争の実際危険がないから見せかけだけで足りるのかもしれない。幾ら安くとも実戦配備して役に立たねばねえ。
しかし、ミサイルは話が違う。MDで飛来するミサイルを防御などできないのだから。🐶