2017年02月26日

【米】J・C・ペニー:130超店舗の閉店を発表 25 February 2017 


 米国ではウオールマートを含む百貨店、スーパー、大型小売などが次々規模を縮小している。J・C・ペニーもその例外でない。一つにはネット通販に押された、もう一つには従来の顧客層の崩壊したことが原因に数え上げられている。気にかかるのは閉店で吐き出された労働力が何処に向かうのかだ。勿論、ネット通販はIT技術者や商品配送の物流関係者といった労働需要を生み出すが、実際はそうした需要に不向きな人が少なくないだろう。業界全体が縮小するから同業での再就職は難しかろう。どうなるか。より労働条件の厳しい職場に就くか、当てもなく長期失業者の群れに身を投じるか。雇用が質的に悪化すれば当然消費行動にも影響が出て、さらなる閉店に繋がりかねない。注目される新事業は総じて雇用節約的だとすれば尚更だ。トランプの米国内雇用回復の叫びが切実に聴こえてくる。表記はJ・C・ペニーを代表に状況を教える。日本も類似した状況なのは知っての通りだ。
《骨子》
1。米小売チェーンJ・C・ペニーが金曜日に、店舗を130から140の間で、それに2つの配送センターを閉じる計画だ、と発表した。同社はどれだけの数の労働者が失職するのか言わなかったけれども、閉店に合致して6,000人の適格従業員の早期退職バイアウトをまさに発表した。

2。規模縮小が米国及びプエルトリコ内の同社営業1,014店舗のほぼ14%を消滅させるだろう。閉鎖を告知された配送センターはタンパとオーランドの間フロリダ州レイクランドとロスアンジェルス南東部カリフォルニア州ブエナ・パークに立地する。

3。規模縮小は期待に沿わなかった休日販売季節の発生にやって来る。2016年第4四半期の売り上げが0.7%下がった、予想されていた衰微率よりも2倍超多かった。

4。J・C・ペニーは貧弱な休日販売に続いて今年大きな閉店を発表する一連の衣料小売業者及び百貨店チェーンの中では唯一最新だ。数百店の閉店と数千人の失業とが今年見込まれる。

5。1月初、68の閉店と1万人の解雇を発表したメーシーズが最近、閉店数を100に増やすだろうと発表した。シアーズが先月150のシアーズ及びKマート店舗を閉鎖しつつあると発表した。

6。かつては国中のショッピング・モールの主たる滞在場所だった10代衣料小売業者ウエット・シールが1月末にその残存立地173全部を閉鎖しているだろう、と発表した。同社が破産申請して338店舗を閉鎖し3,695人の従業員を解雇した2年後のことだ。婦人衣料小売業者ザ・リミテッド、もう一つのショッピング・モール主要滞在場所が1月にその立地250全部の閉鎖と4,000職の消滅とを発表した。

7。衣料小売業者のアメリカン・アパレルもまた1月に、事業から撤退し、その残存店舗110全部を閉鎖すると発表した。同社はロス・アンジェルスで衣料工場を営業していたが、それもまたシャッターが下ろされ、少なくとも3,400人の労働者を仕事から放り出す。

8。今年これまで閉店発表を避けてきたコールズが木曜日投資家にその店舗500の平方フィートを規模縮小する計画でその空いた場所を他の小売り業者に賃貸するの求めるだろうと告げた。

9。小売業者や百貨店は、衣料やその他消費者用商品をずっと安い価格で提供できるアマゾンを含むインターネット小売業者からの圧力増大下にある。過去10年間に亘り賃金が停滞するか減少するのを見てきた労働者は益々伝統的な店舗を避けオンライン店舗に向かってきた。[斜体字強調は私、異論あり]

10。大規模小売業者の閉鎖はドミノ効果を持つだろう、より小規模な事業や商店街のキオスク営業者が顧客吸引で大規模百貨店や衣料小売業者に依存するからだ。商店街基盤の小売店アエロポステール、クイックシルヴァー、パシフィック・サンウエア、スポーツ・オーソリティーやヴェスティス・リテールが全部過去2年半のうちに破産宣言し、数百の立地を閉鎖した。

11。放棄され空洞になった街路沿い商店街や歩行者専用商店街がありふれた光景になって、米国の景観を萎れさせる。特にかつて繁栄した労働者階級の近隣と郊外でだ。(止め)
***
 工場で量産される全国ブランド品は特にどこで買おうが品質に差異がない。従って価格や商品入手の手軽さなどでインターネット小売を利用するのが当然だ。だが価格面で実店舗よりインターネットが安いとは限らないという調査結果があり、上記斜体字部分は検証が必要だろう。

 以前に本ブログで数回取り上げたが、米国雇用統計を具に見れば、新規雇用でバーテンダー・ウエイターの類が多く、失業者を吸収したにせよ、雇用条件が切り下がっている様子だ。ところで小売業界はこれまで雇用の受け皿機能を担ってきたのに、上記のように規模縮小が続けばそこの労働者は何処に行くのだろう。IT関連に転職できるとは思えない。ましてこれから雇用を奪いかねないAIやロボットの時代だ。雇用問題、腹を据えて取り組まねば大変だ。トランプの叫びが痛切に聞こえる、但し製造業回帰による雇用回復は無理だと思うが…。
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2017年02月25日

(薦)【中】中国の高血圧債務負担への過激な新治癒策 Asia Times FEBRUARY 21, 2017


 「解決策が単純、つまり見返り最高の場所に集中せよ、な時、空高い企業テコを巡り苛つく点はない」と副題する表記。一部に有望な産業軍が力強く成長しているにしても、ゾンビ企業が蠢き、潰す/撤退するが抑え込まれ、世界一の借金(それもかなりの不良債権ありと目される)を抱えた中国経済への懸念は消えない。表記はそんな経済の借金側面を照明するものだ。
《骨子》Based om US Fair Use
1。蝶々が高血圧患者に罹った。中国人民銀行が月次銀行業統計を発表するのを待ちながら我々中国分析家の目を通すものを仔細に映し出す血圧を取る時だ。

2。大きな貸付金数字が華麗なバラエティに富んだ飛行の花の引き金を牽くかもしれないーそれは、仮如、中央銀行が成長の景気付けに流動性の強力な蛇口を開くだろうという信号だ。或いは多分、それが銀行金融への再跳躍する経済の渇望の証拠だ。予想より小さい信用数字なら、勿論、反対の効果があるだろうし、投資家の眉間に深い皺を刻むだろう。

3。より大きいのはいつもより良いことか。より小さいのは必ず悪いのか。PBOCの科学者曰く、鍵は本当に貸付金を正しい手に渡すことで、彼らの呼ぶ「債務生産性を向上させる」ものだ。そうするには、中国は市場諸力にもっと焦点を当て、政府介入を切り返さねばならない、と彼らは提案する。

4。中央銀行からの最新の作業文書で、研究者が中国の旺盛なテコの切迫した問題を掘り下げた。そして経済の中で信用が取り除かれる現在のやり方の下、背景で醸造される金融リスクに警告した。
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5。中国の企業テコ(借入)比率ー年次GDPに対する非金融事業部門の債務総計ーは、BISデータによれば、既に2016年6月現在世界の中で4番目に高い167.6%だ。事実、ルクセンブルグ、香港及びアイルランドぼ国際オフショア金融センターだけがもっとテコを利かせている。2017年1月発行のIIF全球的債務モニターによれば、中国は今新興市場非金融企業債務の全球的合計25.4兆ドルのうち18.4兆ドルを占める。

6。2008年以来、近年資産収益率が減少する厳しい現実に直面した第一義的に中国国有企業で債務が累積してきている、と同文書が特記した。比較すれば、民間部門が実質的により低い債務負担で秀逸な収益を達成した。
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7。利益志向のより少ないSOE部門へのそうした資本の誤配分が中国経済の既存のより減速した長引く時期から脱出するのを妨げる大きな要因だ。

8。圧倒的に政府に統制されている中国の諸銀行は国家関連事業を優遇して私的経営体を締め出した。様々な理由からで、それらには一般的に小規模で純然と事業数が多いこと並びに信用付与勝ち査定の長年来の困難さを含む。

9。さらに言えば、自分の統制下にある職務を通じて昇進を求める政府役人間の競争がインフラ、重工業及び不動産開発に向かう資本の多様化を動かしてきた。
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10。そうしたインセンティブ機構がSOE、政府関連事業及び不動産開発業者に対するこれまでになく上昇したテコに結果してきた。

11。銀行業外部の中国に於けるテコ総計ー家計、企業及び政府の合算ーは2016年第2四半期現在GDPの254.9%で、先進経済の水準に近い。

12。家計のテコが2016年第2四半期現在迅速に上昇して41.8%だ、絶対値では低いけれども2008年の17.9%以来倍増超だ。
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13。幸い中国の高貯蓄率それ故の国内資金調達の投資主導型成長パターンが経済に他国と比べて相対的に高いテコの水準を耐えーそして持続さえー許す、と著者は言い立てる。勿論。孰れも空でなく限界でもない。

14。そして忘れないでおこう。より高い債務水準があればより大きな金利支払い負担がある。同文書が特筆したのは、中国の年次債務拡張ー40%と50%の間ーの大きな割合が偏に既存債務の金利支払いに使われる。今年全球的により高く切り上がる金利展望を以ってすれば、上昇する債務償還問題が影響するのは中国だけでない。「より高い借入費用が債務持続性について懸念を提起するかもしれない」とIIF報告書は言う。

15。より高い金利支払いが生産的投資のための新規の入手可能な信用を囲い込み、それ故に「債務生産性」を抑圧する。用心深く扱われないと、債務ー金利ー債務の螺旋が金融安定への深刻な挑戦を構成する。

16。「我々が信じるに、貸し剥がし過程は賢明に管理されるべきだ、即ち、努力は流動性危機と急速な貸し剥がしの所為による「債務デフレ」の罠を避け、それにテコの急速な増加の所為による資産バブルを避けるようになされるべきだ」とリー・ホンジンを含むPBOCの研究者が結論に述べた。

17。登るテコの悪循環を壊す鍵は市場諸力にリスクと報償の査定とそれに従う資本割当を任せることだ。そうすることが資金を最も適切な投資機会に届くのを確実にし、銀行により貸し付けられた各単一元の有益性を高め、中国に於ける債務生産性を振興させる。

18。斯く単純な治癒策で、それらの蝶々は直ぐに単なる嫌な記憶になる筈で、最早我々分析家の高血圧でない。本当か。(止め)
***
 この小論では「債務生産性」と言っているが、資金効率のことだ。中国の経済成長が債務膨張に引きずられているのは明白だが、金利支払いのためと書いてあるが、平たく言えば赤字運転資金を銀行が供給しているのだ。それがゾンビ企業向けかもしれず、資金効率を下げているのだ。因みに中国ではGDP1%に対し債務膨張はGDPの2%が必要という。そして中国の銀行行動は赤字資金の追い貸しで、やがて不良債権の償却負担として跳ね返る御法度の行動だ。

 金融面から見た中国経済はいつ破綻してもおかしくない。確かにネット通販やスマホ、IT、自動車といった明るい側面はあるのだが、それは暗闇の中の光でないのか。そして繰り返すが、諸問題を乗り切る便りは外貨準備高だが、その減少ぶりが凄まじい。このまま野放途を続ければ、国庫が空になって身動きできない突然死がありはしないか。体内毒素が積もりに積もって浮腫んでいるだけでないのか。そして中国希望の星の諸企業が外国に活路を見出そうとしてはいないか。

 私は中国大丈夫論者の説に容易に乗り切れぬものを感じ続けている。
ラベル:債務 中国
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2017年02月23日

小手川 大助:9.11以降の中東を中心とする問題について最近明らかになった驚くべき事実(英国議会の「チリコット報告」など) 2017.02.14



 小手川 大助のインテリジェンスは地道ながら、信頼できると私は思っている。英国議会の「チリコット報告」(2016年7月6日)はなんと6000頁の報告書で、他に日本語で言及したものを知らない。表記はそのエッセンスを纏めたほか、関連報告も取り扱って、欧米マスコミのばらまいた「嘘の物語」を暴く材料を提供する。コンパクトに纏まった表記へのイントロ代わりに以下、つまみ食いしておく。
《摘要》()数字は原文のまま。
1。2016年7月6日 チリコット報告の公表
(1)明らかにされたこと
@ 9.11にサダム・フセインが関与したとの証拠は存在しない。
A サダム・フセインは英米の利益に対し全く脅威を与えていなかった。
B 大量破壊兵器に関する情報はメリットのないもの(筆者注:即ち偽り)だった。
C 英国と米国は国連安保理事会の権限を計画的に失わせた。
D 2003年のイラク侵攻には法的根拠がなかった。
(3)報告では英米の指導者による偽りの情報の発出の証拠が明らかにされている。
(5)チリコット報告は、イラク戦争はブッシュ/チェイニーの米国政府と英国首相トニー・ブレアによる、誤った情報に基くものであり、彼らが英国及び米国国民を意図的に間違った方向に導いたという証拠を収集し、それを公表した。イラク、リビア、シリアそしてその他すべての地域にその後に起こった大量の殺人と破壊は、2003年のこの偽りの情報が原因となっている。

2。2016年7月15日 9・11事件非公開28ページの公表
(2)公表により明らかになったのは、9月11日に世界貿易センターを攻撃したハイジャッカーに対する財政支援に関する、当時の駐米サウジアラビア大使バンダル・ビン・スルタン王子を始めとするサウジアラビア政府の直接の役割である。

3。2016年9月13日 リビア戦争に関する英国下院外務特別委員会の報告(チリコット2)の公表
(1)この英国下院の報告は、チリコット報告と同じく、リビアに対する英米の軍事介入は、偽りの情報と隠された動機に基づいたものであることを明確にしている。報告によれば、最初から目的はリビアの「体制の変更(レジーム・チェインジ)」であった。
(2)報告は英国のデビッド・キャメロン首相がその後リビアに起こったことに「究極の責任がある」ことを激しく非難している。報告公表の1日前にキャメロンは議員を辞職した。
(3)本報告はキャメロンの行動を詳らかにしたが、更に、リビアにおいて出現した混沌、ISISの出現を可能とした混沌について実際の責任を有する者としてバラク・オバマを名指ししている。そしてこの混沌が、2012年9月11日にベンガジで米国大使スティーブンスを殺害し、リビアの大量の兵器をシリアとイラクに運んだ過激派の手にリビアを手渡すことになったのである。(止め)
***
 イラクについてはネットで散々議論されてきたことで、中身としてはその裏づけでしかないが、共犯者トニー・ブレーアー、キャメロンの属する英国議会の報告であるだけに注目に値する。それは常々言っているように今世紀争乱・混沌の仕掛け人が米国であることも明らかにする。マッチ・ポンプ、米帝国主義の仕掛けであり、しかも後は野となれ山となれの無責任ぶりだ。これを隠蔽するため美しい言葉の虚構が生み出され、マスコミがそれを吹聴してきた。今、米国でトランプがマスコミ攻撃を強めているが、湾岸戦争時のCNN報道が現地生中継でなく、スタジオ撮影の偽物だったことが内部告発者ビデオで最近明らかになった。プロパガンダはフォックス・ニュースだけでなかった。

 しかし、一面では英米民主主義の筋の通し方に感嘆する。「外交で嘘をついてもよいが、それを記録し後日公開する」原則が貫かれることだ。不都合な真実でも公表される、ことが大事なのだ。そしてこうした報告書の類を丹念に読み込む評者が少ないだけに、小手川 大助が貴重なのだ。
posted by 三間堀 at 12:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【日・緬】押しつけず一つひとつきめ細かい日本の指導で整備される鉄道網 JBP 2017.2.14


 華やかな受注合戦だけに見えかねない日本の鉄道輸出、だがその品質を支えるのは実務の現場に携わる日本人技術者だ。表記はミャンマーで黙々と頑張る日本人の紹介だ。それは資金力を生かした施設の建設や設置のみでない、日本人の美質を再発見させ、ミャンマーの人々の心に訴えるものだ。つまみ食いして静かな感動を共有したい。
《摘要》
1。最大都市ヤンゴンから首都ネピドーを通って古都マンダレーまで国土を南北に縦断する約600キロの幹線鉄道の改修、ヤンゴン市内を結ぶ環状鉄道の改良、そして無償資金協力によるヤンゴン中央駅の鉄道中央監視システムおよび保安機材の供与――。
 総延長約6000キロのネットワークを有しながらも、深刻な老朽化によって遅延や脱線、衝突事故が多発しているこの国の鉄道を再生すべく、日本によって複数の大規模な事業が同時並行的に繰り広げられている。

2。一見華々しいこれらの協力も、炎天下、駅を一つひとつ回って状況を確認したり、鉄道の利用者に聞き取り調査を行ったり、ミャンマー国鉄(MR)の担当者と何度も協議を重ね、要望や理由を聞き出したりしながら意見の落としどころを探ったりするなど、机の上で図面を引くにとどまらない、地道な作業の積み重ねから成り立っている。

3。ミャンマーの大地を走る鉄道を近代化させるべく海を渡り、MR上層部や実務者らと日々顔を合わせ、現地の実情を踏まえつつノウハウや技術を伝える日本人技術者たち。
 その横顔は、まるで幕末から明治初期にかけて欧米諸国から来日し、産官学さまざまな分野で活躍した「お雇い外国人」のようだ。

4。鉄道分野も例外ではない。新橋〜横浜間の鉄道建設を指揮したエドモンド・モレル(英国人技術者)や、京都〜神戸間の鉄道建設を指揮したリチャード・ヴァイカーズ・ボイル(同)、「機関車の父」との異名を持つリチャード・トレビシック(同)、あるいは北海道の幌内炭鉱につながる幌内鉄道の建設を指揮したジョセフ・U・クローフォード(米国人技術者)――。

5。日本のやり方を押し付けたり、自国の権益を優先し、利益の出る区間だけコンセッション契約で整備を進めたりするのではなく、時間がかかっても、ミャンマー人自身が自国の実態に即して自ら考え、行動に移すよう、地道な研修や改善提案などの側面支援に徹する東さんや松尾さん。その姿勢は、まさに日本自身の近代化の経験に根差したものだと言えるのではないか。(止め)
***
 先ず日本人は現地の人に対して(伝統でもある)平等感で接する。決して階級差別をせず、一緒に対話し働き飯を食い遊ぶ。其処には共通目的に向かう同志の姿がある。言葉だけでなく行動でその後ろ姿で自らを伝えていく。日本人の美質をミャンマー人に行動で知らしめてゆく。地道な日々の作業を通じた信頼が生まれる。共に働いた人、その話を伝え聞く人に「日本」「日本人」の有り体の姿が伝わる。それはどんな感動的スピーチよりもきっと相手の身に沁むことだろう。現地でご苦労されている日本人諸氏に感謝したい。
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2017年02月20日

【泰】インドとのFTA作業に鋭敏なタイ国 Feb 16, 2017


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 陸だけで見ると遠い国のようだが、先ずタイ国はインドの隣国だ、南部西岸でアンダマン海を介し、アンダマン諸島(印)で国境に接する。この地理的関係を頭に入れておこう。インドとはタクシン時代から中国と並んで交易関係拡充を図ってきた。タイ国ヤジロベエ外交の平衡感覚だ。従って、何を今更のFTA交渉かと思うのが表記だ。
《骨子》
1。タイ国はインドと両国間の経済協力を促進する目的の総合的自由貿易協定交渉の結論を求めて作業したい。

2。タイ国副首相ソムキッド・ジャトシピタック曰く、過去我々に幾つかの障害物があったにせよ、思うに我々はそれを除けるから、我々はFTAを持つためインド政府と一緒に本当に作業したい。

3。両国は既に2004年に打ち出された「初期収穫枠組み」の下、82項目の関税を廃止した、それには果実、加工食品、宝石類、鉄および鉄鋼、自動車部品及び電気製品が含まれる。

4。それは、両国間で貿易される商品約90%に関する関税の削減及び消滅のため全面的取極に更新される予定の提案された総合的FTAの当初段階だ。

5。同FTAはまたインドにとっての利益分野、サービス貿易開放を覆うかもしれない。

6。製品数に係る関税の重大な削減及び専門職業人の移動のような問題は未だ両側により解決されねばならない。

7。ジャトシピタック曰く、FTA会談の過程を加速させる必要がある。インドとタイ国はまたメガ貿易取引東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の構成員でもある。

8。この条約の進捗状況について問われた時、彼は「それは我々の持つ最良機会の一つで地域(自然)のどんな類のFTA協定にでも加入する覚悟だ」と言った。RCEP加盟国が今月後半交渉を早くするため東京で会議するだろう。

9。同加盟国が関税の消滅されるか劇的に削減されるだろう商品の最大数を最終化する議論をするかもしれない。

10。RCEPは商品、サービス、投資、経済的及び技術的協力と競争を覆うことを目的とする。

11。加盟国16の圏RCEPはアセアン加盟10カ国とインド、中国、日本、韓国、オーストラリア及びニュジーランドで構成される。(止め)
***
 産業の三日月地帯(前傾)内部ではFTA、或いは広域経済圏(RCEP)の動きが強まる。そして生産移動の矢印は西向きだ。印泰間FTAの動きは「東方を観よ」のインドと「西方を観よ」のタイ国との当然の合致だ。尤も広いインド亜大陸でタイ国の興味のあるのはグジャラート州(広義タイ族の居住地でもある)で、インラック時代に使節団が同地を訪れている。

 なおRCEPはTPPに比べると内容的に数段劣ると言われる。基本発想が既存FTAの最大公約数的総集だからだ。
ラベル:インド タイ国 FTA
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2017年02月16日

めも)21世紀の産業の三日月地帯アジア 後藤康浩 『東亜』2月号


 骨董品のデジカメで撮影した地図を見てもらうのが分かりやすい。実はこれ本ブログの趣旨で謳った「広域インド洋圏」と重なる。
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出所)東亜2月号 後藤康浩作成

 後藤康浩の原論考の表題は「明暗混在する中国経済の現状と日本企業の戦略」(雑誌『東亜』2月号所収)で、中国経済の新しい流れ、ドローン、ロボットなどでの新興メーカーの台頭、「新・深圳モデル」を論じるうちに「モノづくりは東から西に移動」すると見えてくる。上図の西の端がオマーン(中東の開明国家)、日本人を妃に迎えて日本とも古くから交流がある。

 この三日月地帯には世界の鉄鋼の2/3の生産能力、自動車の53%、IT関連(スマホ、パソコン、液晶テレビなど)の90%以上が集積しており、「人件費が上昇し、技術が陳腐化すれば、製造業は東から西に移転する、というのがアジアの一つの大きな潮流」と後藤は喝破する。(上図の⬅️参照)

 此処で大事なのは自動車産業だ。その市場規模はスマホの6倍、エレクトロニクス三種製品合計の3倍で圧倒的に大きいことだ。後藤は「自動車をしっかりやっていれば日本の製造業は衰退することは絶対ない」と指摘する。そして自動車はあちこちで生産するから、逆に大事なのは母国ベースでの力だ、と言う。
***
 因みに自動車の世界最大市場は中国だが、中国メーカー単独ではエンジン開発の力が弱く、外資との合弁でなければ市場競争力がない。そこで彼らが今血道をあげているのがEV(電気自動車)だ。極論すれば、電池と車軸にケースを被せればいいからだ。中国流は部品の徹底的なモジュール化、それに基づくサプライチェーンの再構成だろう。エンジン車を中核に作り上げられてきた日本の自動車メーカーの「すり合わせ型」とは大きく異なる領域だ。自動車関連部品メーカーは現在6,000〜7,000社あると言う。EVになるとそれがどうなるのか。EV普及には石油と違う電池ステーションの整備が必要だから、まだ時間はあるとも言えるが、従来の優位を保つには相当な脱皮が必要だろう。それは当然にサプライチェーン全体に及ぶことを明記しておこう。
 
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【米・印】印米軍事戦略的連携を拡張するトランプ政権 15 February 2017


 トランプ下ではオバマ政権が重きを置いた程の米印関係にならぬのでないかと心配していたインドだったが。表記が本当なら一安心だろう(日本も)。つまみ食いして確認しておこう。
《摘要》
1。トランプ政権が印米軍事戦略的連携を拡張する意向だとの通知を投げた。これは驚きでないが、にも拘らず高度に重大だ。つまり、第1、新政権の中国との対決追求意向を強調するからだ。第2、中国に対する軍事戦略的攻撃にインドを繋ぎ止めるワシントンの駆動が危険に地域を不安定化させ、インドと中国及びパキスタン間の緊張を焚きつけるからだ。

2。米国防長官、将軍ジェイムズ・「狂犬」・マティスがインドの相方マノハール・パリカリに先週電話をした。マティスは、彼らの2月8日会話のペンタゴン読み上げによれば、印米「防衛協力」に於ける「近年」なされた「途轍もない進展」を称揚し、新政権は「その動因を維持し」そして「その上に築く」ことに熱心だ、と言った。

3。パリカリにマティスが電話したのは、ワシントンの日韓との長く続く戦略的同盟を再確認した東アジア巡行から帰還して間もなくだった。また彼は、現在日本に保有されるが中国が主張する東シナ海の小島(日本では尖閣、中国では釣魚として知られる)を北京がずっと脅かすなら、対中戦争に向かうとのオバマ政権の関与を繰り返した。

4。21世紀の転回以来、共和及び民主の政権が相似てインドとの戦略的紐帯の強化を優先事項にしてきた。中国の勃興を封じ込め、必要なら阻止する米国の努力にとって重大だと同国を見るからだ。インドの規模、大きな核武装した軍、それに戦略的立地がすべて、インドが「戦略的賞品」としてペンタゴン、CIA及び米国の外交政策シンクタンクにより持て囃されてきた理由だ。米帝国主義の戦略的見地から、インドは中国の西の下腹だ。もっと言えば、同国が遠くインド洋に突き出て、中国の石油その他輸入品の多くと欧州、アフリカ及び中東向け輸出品のほぼ全部を運ぶ海路を、制御するのに優れて有利な地点を提供するからだ。

5。日常的な米国の使用のために軍事基地を開放することに加え、インドはー米太平洋司令の長、提督ハリー・ハリスにより先月暴露された通りーインド洋での中国の潜水艦及び艦艇の動きに関して米海軍とインテリジェンスを交換している。

6。2015年1月の「アジア太平洋及びインド洋地域のための印米戦略ヴィジョン」を手始めに、モヂ政府は中国を「攻撃者」と彩る南シナ海紛争に関するワシントンの挑発的な立場を一貫して鸚鵡返ししてきた。この姿勢が米国を鼓舞してこれ迄もっと仮借なく行動させている。トランプ政権はこれ迄中国が現在制御する南シナ海の小島への接近を阻止すると脅すところ迄来た。戦争宣言に等しいかもしれない行為だ。

7。中国に対する米国の戦争準備にインドが統合されている程度が今週の発表、即ペンタゴンはインドを第7艦隊ー中国に対する米国のエアーシー・バトル案実施に際して指導的役割を演じるだろう勢力ーに帰属する役務、戦艦その他艦艇の修理のための中枢と決定したことによって一層強調された。

8。ワシントンの浴びせかけてきた多くの戦略的「好意」で大胆になって、ニューデリーは、ジャムとカシミールでの反印蜂起用のパキスタンからの兵站支援全部を根絶するようイスラマバードに強制する目的の外交、経済及び軍事の圧力キャンペーンを打ち出した。昨秋、イスラム主義カシミール分離主義者により遂行されたインドの軍事基地への攻撃の報復としてパキスタン内部でインドがコマンドー急襲を重ねた時、10年超のうち最も深刻な戦争危機に南アジアは沈んだ。

9。40年超の間、迅速に全面戦争に繋がるかもしれない段階的に激化する攻撃と反攻との力学の引き金を牽くのを恐れてインドはパキスタン内部での攻撃を公然とは認めなかった。モヂ政府はこの政策を打ち上げてきた。同政府はコマンドーの急襲を「戦略的制限」という足枷を投げ捨てるものとして祝い、よし核武装国間のこれ迄初の戦争に繋がろうともパキスタンがテロリズムを「非難」する迄、パキスタンを罰し続けるだろうと誓約した。

10。モヂ政府はワシントンによって勇気付けられてこの挑発的な姿勢を続けてきた。戦略的パートナーシップにワシントンの置く価値をニューデリーに誇示するのに熱心で、オバマ政権はインドの違法で高度に挑発的な「外科的攻撃」を支持した、最初はこっそりと、それから明示的に。

11。急増する印米結びつきへのパキスタンの第一義的な軍事ー戦略的対応は長く続く北京との盟約を深めることだった。これは見返りに北京・ニューデリー間の緊張を一層悪化させてきた。

12。モヂの招待を受けて、駐印米国大使リチャード・ヴァーマが去年10月アルナチャル・プラデーシュ州、南チベットだと中国の主張する領域への極めて目立つ訪問をした。昨年はじめの類似訪問に関して、低級米外交官曰く、ワシントンはアルナチャル・プラデーシュ州を議論の余地なきインドの一部だと考える。(止め)
***
 余り注目されていないようだがインドとパキスタン間の緊張が大戦争の発火点だ。核戦争はとまれ、背後に控える其々米中の戦いに発展しかねないからだ。インド洋を遊弋する中国潜水艦を米印共同で追尾した事件が報道されたが、インドとしては当然に常時監視体制にある。

 因みに中国潜水艦の消音は弱く、容易に動向を追尾できるらしい。従って、直ぐに撃沈できるらしいが。
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2017年02月15日

【泰】多くが苦情、タイ腐敗防止機関の実績はごく僅少 その5(完) Khaosod February 9, 2017


【承前】その1はこちら。その2はこちら。その3はこちら。その4はこちら
何をするのか
36。3人は同組織の行く末の展望で異なる。マナ、腐敗防止唱導者はその欠陥に関わらず委員会が重要な機能を充填すると言う。

37。「NACCは腐敗と戦う主要組織としてタイ国にとって必要な組織だ」と彼が言う。「国民は支持するかそれとも批判するかもしれない、だが彼らを単に憎むな」。

38。チェンマイ大学のソムチャイは他方、それには透明性と任務への集中性に進行中の諸問題がある、と言う。

39。「NACCには自由とお金がありすぎるー彼らは年に数十億バーツを獲得するが、その見返りになんの説明責任もない」とソムチャイは言う。また同教授は納税者資金を任務と関連のない良い気分キャンペーンのようなことに使うと委員会を叱責した。

40。透明性活動家シスワンは、しかしながら、曖昧な見解を取る。曰く同組織の捜査は「岸辺で砕ける波のようだ」。大きな飛沫の後、「それは直ぐに退く」。(止め)
【完】
***
 昨日(14日)カオソッド紙は、プラユット・チャンオチャの甥の建設会社が陸軍関連工事を多額に受注したのは縁故主義の疑いありと提訴した事件がNACCに却下された、と報じた。この甥の父親がやはり陸軍の将軍でプラユットの弟だ(彼の昇進だって縁故かもしれない)。

 他にも中立顔をした組織、選挙管理委員会の総選挙の指揮ぶり(まるで選挙が流れる=反政府デモ側=のを期待するようだった)、オンブズマンの的外れなインラック政府への介入、そして今沈黙して無為を楽しむ国家人権委員会(XXの人権無視ぶりを観よ)。それに新憲法では「ああでもない、こうでもない」の新しい中立組織が構想されている。軍政は「善人(コン・ディー)」による統治を標榜するが、軍政の現有する組織の全員が善人とは無縁な縁故主義の任命に見えて仕方がない。

 悲しむべきは裁判所もこの例外でない。つまり、司法、準司法が著しいバイアス下にあるのだ。立派な法律条文を作っても法執行がそれに見合っていない。「マフィア法」と呼ばれても仕方がない。その最大の悪がX−の承認と無罪免責だろう。
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【泰】公共支出がポンプ注入されるに連れて資本がタイ国から逃げ出す Asia Times FEBRUARY 8, 2017



 「民間投資にもっと拍車をかける政府枠組みがこれまで目印を失ってきた、タイ人が国内投資よりも益々海外に資本を送るからだ」と導入する表記をつまみ食い。企業進出によるインバウンド型成長から海外投資によるアウトバウンド型成長への転機なのか。
《骨子》
1。国内投資よりも自分の資金を海外に配賦するようタイ人を主として駆動しているものについて競合する処理論がある。減速の中63.3%に低迷する工場稼働率、輸出産業の低迷とGDPの90%近くの家計負債の高まりによる国内消費の低迷の反映があって、分析家たちは製造業者が申請さんに投資するインセンティブが殆どないと言う。

2。タイ副首相ソムキッド・ジャストリピタックはもっと高付加価値生産に向けて経済を仕向けようと政府案を工夫してきた。

3。それは、プラユットの経済副官がクーデターで追い出された前首相インラック・シナワットによって始められたポピュリスト・プログラムと区別しようと努力した米価格の支持計画を含んで来た。インラックは査定額150億ドルもの高さの国家損失の廉で不行跡訴追に直面している。プラユットの補助金枠組みはGDPのほぼ1%に等しい。

4。2015年公共投資が鰻登りして、前年比40%上昇し、昨年支払いが滞った。多くのインフラ・プロジェクトが規制のもつれの所為で起工できなかったからだ。財務相アピサック・タンティウォラウォンが2月3日に曰く、政府は今年既存20新規28のプロジェクトに2,400億バーツを投じる見込みだ。

5。不動産開発業者セントラル・グループ、アグロ巨人のチャロン・ポカパン・フーズやビール製造業者タイ飲料を含む主要なタイ企業が最近、実質的にタイ国の営業を拡張するよりは隣接する地域諸国に大きな投資をしてきた。しかしながら、それが海外での高い見返りの追求なのか、国内の貧相な展望へのヘッジなのか不明だ。

6。今週のビックリ暴露、即ち財務省の国庫準備金が12月に前年比で3,860億バーツから749億バーツに沈没したことは国家主導をより少なくし民間の資金投資をもっと多くする必要を示す。方々新しい懸念が政府の伏在する財政的健全さについて社交メディアを駆け巡った。タイの公的債務は公式にはGDPの43%で低い。

7。アピサックが準備金は金利支払い節約のため切られたと言ったが、賄賂監視犬Transparency International が先月の報告書でタイ国の全球的腐敗認識格付けが2015年から2016年に目に見えて滑落したと言った後、非常に直ぐに苛立ちを齎した。

8。他の民間タイ資金が、最近崩御された国王プーミポン・アドゥンラヤデートから新国王マハー・ワチラロンコーンへの王位継承に関連して認識される政治リスクから、逃げ出したみたいだ。プラユットの王室移行管理は円滑で、不安定性或いは軍の内紛の発生がない。だが依然として新国王が統治を統合するにつれて前方にはリスクがある。(止め)
***
 タイ国内での人出不足や人件費高騰からCLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ヴェトナム)への投資ブームが続いていたが、最近はタイ国内の景気が冴えない分、逆に生産余力が出てCLM進出のピッチが落ちたと言う。これら進出はアウトバウンドには違いないものの、未だ人件費を中心にしたコスト削減型生産拠点だ。高付加価値志向かは判然としない。
posted by 三間堀 at 17:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【印】元外交官の認めるスリランカのLTTE戦争に於けるインドの役割 10 February 2017


 「元インド外交官シヴァシャンカル・メノン(Shivashankar Menon)の近著が分離主義者タミル・エラム解放の虎(LTTE)に対する戦争の最終ステージ中ニューデリーがコロンボ政府の後援をしていたことを暴き出す」と筆を起こす表記をつまみ食いする。
《摘要》
1。メノン、インド首相マンモハン・シンの元外交秘書にして国家安全保障補佐官はこの時期のインドースリランカ紐帯維持に関連するひと握りのトップ高官の一人だった。ワシントンの地域に於ける戦略的利益と対中国の軍事的封じ込めとニューデリーの連携を唱導するインド支配階級の諸部門のために彼が語る。

2。『授権された選択肢:インド外交政策生成の内部』、メノンの著書は米国、中国、パキスタン及びスリランカに関するインドの政策の正当化を目論む。

3。ソ連崩壊と1990−91年の経済危機に続くインドの米帝国主義に向かう鋭角的な転換期間中のこれらの政策を培養する上でメノンは道具だった。これらの成り行きが、彼が書く、「インドが国内の政治的・経済的確実性を破ることを可能にした」。

4。メノンは、純粋にインドの地域利益の地盤の上に、コロンボの自治体戦争の野蛮な段階的激化へのニューデリーの支援を正当化する。ラジャパクセが中国、パキスタンそして「ある程度」米国から戦争への政治的及び軍事的支援を獲得していたと彼は指摘する。「若し我々が傍観すれば」彼が書く「インド首相[ラジヴ・ガンジー]の殺害者を防護した」それが積もれば「地政学的に戦略的な隣国を他の大国に放棄することになったかもしれない」。

5。ガンジーが、1984年から1989年までインド首相そして当時は野党にいた、1991年LTTEの自爆攻撃者によってタミール・ナドゥで殺害された。スリランカ大統領J・R・ジャヤワルダナの政府がLTTEの手中と南部の田舎の治安悪化で一連の軍事的敗北を被った時ガンジーがスリランカの戦争に介入した。

6。1987年7月、ガンジーがインドーランカ合意に署名した。それがスリランカの北部及び東部のタミール・エリートに限定された権限を与え、それからインド陸軍をLTTE武装解除に派遣した。ガンジー暗殺はLTTE指導部の報復だった。

7。メノンは仮借ない戦略家の計算全部を用いて、スリランカを「インド沿岸から14マイル離れて停泊する空母」と言及する。それは不可避的だった、彼が書く、インドがスリランカを「敵対的な外部の影響力」なしに保ち、タミール・ナドゥに影響するかもしれないタミール分離主義の成長を予防せざるを得なかった。言い換えれば、スリランカ戦争中の大規模な民間人の犠牲は結果が政治的にインドを益する限り、受容できたということだ。

8。これは大きな嘘だ。北部及び東部は依然結果的に軍事占領下のままだ。国民は厳しい経済的困難、破壊されたインフラそれに戦争のトラウマからの回復に心理的ー社会的支援のない下で暮らす。戦争以来8年、ヴァンニ地区の大半の人々が依然掘っ立て小屋に暮らす。

9。ラジャパクセが答えられなかった時、2014年3月ワシントンが国際的捜査を呼びかけてUNHRC決議を動かした。これが2015年1月の大統領選挙でラジャパクセ追放の頂点を迎える体制転換作戦のための舞台を設定した。マイトリーパーラ・シリセーナが、当時の野党指導者で現首相のラニル・ウィクラマシンハと元大統領チャンドリカ・クマーラトゥンガの助力を得て、据えられた。

10。インドはとりあえず、2014年3月のものを含むUNHRC決議の一部を支持した。その用心はもっと多くの圧力がコロンボを中国にもっと近く押しやるかもしれないという根拠に基づいていた。仮令ラジャパクセが「遥かにずっと中国の要求に準拠して」いたにせよ、彼の兄弟で国防長官のゴタバヤ・ラージャパクサが中国との軍事関係の性質についてインドに保証していた、とメノンが書く。国防長官は「インドの懸念にもっと敏感」だった。これらの保証は、メノンが書く、2014年5月までラジャパクセにより尊重された。

11。メノンの本は2014年5月にインドにとって状況の変わった理由を説明しない。しかしながら、その月ラジャパクセが北京を訪問し二度目に中国の海上シルクロード(MSR)発議への彼の支持を声にした。また彼は中国主席習近平をその年の9月にスリランカを訪問するよう招待した。米国とインドはMSRに敵対的で、それがインド洋での中国の軍事的発議の一部だと言う。(止め)
***
 2014年5月:5月18日には、LTTEの最高指導者ヴェルピライ・プラブハカラン議長の遺体が発見され、政府はLTTEの完全制圧と内戦終結を宣言。(ウィキペディア)

 どこの国であれ、周辺国の政権が自国に都合の良いよう直接・間接に工作活動を行うものだが、体制転換は表向き色々美辞麗句を並べても、実際は当該国民の意向とは無縁のところで、暴力的な政権転覆、自己に都合の良い政権の設置を狙うものだ。米国の体制転換行動が顕著だが、インドもまた大国として同じことをするのが分かった。かつてのガンジーの非暴力主義や非同盟中立運動の旗手(=聖人君子)イメージからは想像し難いが、上記が国際政治を支配するパワー・ポリティックスの現実なのだ。
posted by 三間堀 at 12:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする